新型 | BMW | 218dアクティブツアラーをじっくり評価! 走りはいいけれど...

モデルチェンジしたBMWの2シリーズアクティブツアラーをじっくり試す機会がありました。
ライバルのメルセデスベンツBクラスと比較しながら、いろいろ評価したみた感想です。

BMWの新型218dアクティブツアラーを試乗して評価してみました

友人の次期マイカー候補探しの一環として、2023年にモデルチェンジしたBMWの2シリーズアクティブツアラーをじっくり検証することになりました。

新型218dアクティブツアラーを評価

引用:https://www.bmw.co.jp

私もよく運転することがありアクティブツアラーとはライバル関係になるメルセデスベンツBクラスでクリーンディーゼル搭載のB200d AMGライン装着車と比較しながらを評価してみます。
新型218dアクティブツアラーを評価
今回お借りしたのはBMW2シリーズ 218d アクティブ ツアラー Exclusiveというモデル。
パワートレインは2.0L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンで、駆動方式はFFとなります。
新型218dアクティブツアラーを評価
では、さっそく運転席に乗り込んでシートポジションを調整してみます。
シート調整は電動、ステアリングのチルト/テレスコピックは手動ながら調整幅はしっかりあります。
新型218dアクティブツアラーを評価
身長178cmの私がシートやステアリングのポジションを調整した結果、メーターパネルの上部10%位がステアリングに隠れてしまいますが、私にとってはよくあることなので妥協することにします。
シートバックや座面長はゆとりのあるサイズですが、サポート性も含めて座面長が調整出来るBクラスの方が快適でした。
新型218dアクティブツアラーを評価
ステアリングの太さや感触は手に馴染みやすく、スイッチパネルはテスラを彷彿するスクロールボタンで操作する新世代のものが採用されています。
保持センサーは静電容量式でした。
新型218dアクティブツアラーを評価
運転席からはボンネットは見えませんが、前方視界はまずまず確保されています。Aピラーの付け根の死角は最低限確保されていました。
新型218dアクティブツアラーを評価
ただ、BMW特有のETCを内臓した大きなバックミラーが低い位置に配置されているので、上下方向の視界が狭く感じられます。
新型218dアクティブツアラーを評価
ここで気になったのが足元のアクセルペダルで、ペダルの角度がかなり寝かされて3シリーズや1シリーズにはなかった違和感を覚えました。
新型218dアクティブツアラーを評価
インパネの造形や見た目はとてもシンプルでスッキリしています...というか物理スイッチ類が少ないですね。
内装の質感も旧型より確実に向上しています。
新型218dアクティブツアラーを評価
個人的にはピアノブラックとクロームメッキを多用したメルセデスベンツA/Bクラスより好感が持てます。本木目パネルもお気に入り。
新型218dアクティブツアラーを評価
助手席正面のインパネは全面にエアコン吹き出し口があって珍しい配置ですね~
新型218dアクティブツアラーを評価
シフトレバーはつまみを倒して操作しますがすぐ慣れました。使い勝手ではメルセデスベンツのコラム式より断然コッチです。
新型218dアクティブツアラーを評価
ではエンジン始動し車をスタートさせます。

走行性能
停止状態からの動き出しは、重いディーゼルエンジンが鼻先に載っているとは思えない実に軽やかな出だしです。
アクセルペダルの角度が気になりますが、低中速域からの速度調整もしやすく誰でもすぐに馴染めそう。
新型218dアクティブツアラーを評価
ちょっと踏み込んでみると、あまりトルクを感じさせないなめらかな加速感。ちょっと意外でした。
燃費重視の味付けなのか、ガソリンエンジンに近いイメージですね..
決して力不足ではありませんが、ディーゼルエンジンの大トルクを活かした加速を味わいたいなら明らかにBクラスです。

メーターパネル内の情報量はBクラスの勝ち

エンジン音は耳障りもよく、スポーツモードにするとBMWらしい勇ましいサウンドが楽しめました。

ハンドリングは万人向けを狙ったものなのか、BMWに似合わずかなり軽い味付けです。
その軽快さからワインディングでもそこそこ楽しめますが、重心が高いのでロールからゆすられ感はありますね。
それでも180mmという最低地上高やハイトのあるタイヤを考えれば十分健闘していると思います。
新型218dアクティブツアラーを評価
ブレーキタッチも含めて総じて扱いやすい印象でしたが、最小回転半径が5.1mと小回りが効くBクラスに慣れると駐車場の取り回しは劣る印象があります。

スイッチの配置は左ハンドルが前提...

乗り心地など快適性
重いディーゼルエンジンを搭載していますが、どっしりした印象は皆無。
ファミリーカーにふさわしい滑らかな乗り心地です。
B200dに比べて若干跳ねる印象があり、車の性格を考えるともう少ししっとり感が欲しいところ。
乗り心地についてはB200dが上の印象です。
新型218dアクティブツアラーを評価
静粛性はプレミアムブランドにふさわしく、しっかり遮音が行き届いた素晴らしいレベル!
B200dは18インチの45タイヤということもあり、比較すれば明らかにこちらの方が静かです。

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新型2シリーズ218dアクティブツアラーの使い勝手に唖然...

新型218dアクティブツアラーを評価
車高が高いものの走行性能や動的質感には、取り立てて文句のない218dアクティブツアラー。
しかし、使い勝手の面で次々と問題が露呈してきました。

ACCの車間距離の設定がダメダメ

追従式アダプティブクルーズコントロール(ACC)を使用するとき、走行シーンや状況によって先行車との車間距離を調整する人も多いのではないでしょうか?
しかし、このアクティブツアラーで車間距離の調整は非常に厄介でした。
「アプリを選ぶ」→「車間調整をする」→「画面を元に戻す」
新型218dアクティブツアラーを評価
車間距離の設定には、最低でもモニター操作で3アクションが必要となります。
画面を見て操作しなければならないため、走行中に気軽に変更することは不可能。
ステアリングのスクロールボタンで操作できないのというのが信じられません。
ここは旧型から明らかに改悪ポイントです。

旋回中にレーントレース機能がいきなり解除される

もちろん高速道路や自動車専用道での使用が前提ですが...

今回のアクティブツアラーは2シリーズの中で唯一レーントレース機能に対応しているのがトピックでした。
さっそく試してみると車線を認識している状態でのカーブのトレース性能は、国産車よりも優秀でメルセデスベンツBクラスと遜色ありません。
しかし!!
カーブを旋回中にいきなりハンドルアシストが切れて車がそのままカーブの外側へ向かおうとすることが多々ありました。

これは車線の認識を手前ではなくかなり先の場所でおこなわれてるためで、カーブの先の見通しがよくない道路ではその先の車線が認識できずレーントレース機能が解除されます。
ですが、カーブ前方の見通しが悪いケースは、一般道はもちろん地方の自動車専用道路ではよくあること。
これでは危なかしくてとても安心して使えません。
輸入車、国産車の様々なレーントレース機能を試してきましたが、最も悪い印象でした。

車線(レーン)の認識率は低め

メルセデスベンツやトヨタに比べて車線の認識率は低いと言わざるを得ません。

カーブや合流手前でよく見かけるドットライン(車線の左右に白色破線)は認識できませんでした。

エアコンなど様々な調整が画面上でタッチ操作が必要

エアコンの温度や各種調整は、全て画面操作になるので走行中は操作出来ません。
新型218dアクティブツアラーを評価

アイドリングストップの設定も画面から....
記憶されないのでエンジン始動毎に操作が必要です。
新型218dアクティブツアラーを評価

とにかく画面からメニューを呼び出して選択/調整をするため、必ず2アクション以上の操作が必要になります。
平均燃費はメーターパネルに表示されず、トリップ表示もACC使用中は見られません。
使い勝手では8代目VWゴルフより悪い印象です...

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新型2シリーズ 218dアクティブツアラーの概要

新型218dアクティブツアラーを評価
シャシーはMINIと共用ですね。
全長:4385mm
全幅:1825mm
全高:1580mm
ホイールベース2670mm
最低地上高:180mm
最小回転半径:5.4m
車両重量:1600kg
新型218dアクティブツアラーを評価
新型218dアクティブツアラーを評価
トランスミッションは7速DCTとなります。
今回試乗したパワートレインは2.0L4気筒ディーゼルエンジンになります。
新型218dアクティブツアラーを評価
最高出力:150PS/4000rpm
最大トルク:360Nm/1500-2500rpm
駆動方式 : FWD
燃料タンク容量 : 54L
WLTCモード燃費 : 18.4km/L

タイヤサイズはフロント、リア共に205/60R17でブリヂストンのトランザを履いていました。
新型218dアクティブツアラーを評価
後席はセンターアームレストもありリクライニングが可能。
新型218dアクティブツアラーを評価
足元空間はBクラスと遜色なく身長178cmの私でも快適です。
新型218dアクティブツアラーを評価
後席シートバックは4:2:4分割に対応しています。
新型218dアクティブツアラーを評価
ラゲッジスペースの容量はVDA方式で470L、フルフラットで1445Lの容量を確保。
新型218dアクティブツアラーを評価
床下収納スペースも広大です。
新型218dアクティブツアラーを評価

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新型 BMW 218dアクティブツアラーをじっくり評価! 走りはいいけれど... まとめ

メルセデスベンツBクラスの経験をもとに新型となったBMW218dアクティブツアラーを運転してみた感想をお届けしましたが、いかがだったでしょうか?

悲しいほど話題にあがらないマルチパーパスカーの2シリーズアクティブツアラー。
旧型は一時期マイカー候補に挙がっていたことや、最近のクルマはサイズが大きくなるなかアクティブツアラーはまだまだ扱やすいサイズのため気になっていたモデルでした。

また、2シリーズはMINIとプラットフォームを共用している事情なのか運転支援システム(ADAS)が貧弱でしたが、今回のモデルチェンジで世の中のモデルにようやく追いつた感があります。
同じFFのグランクーペやFRのクーペ、1シリーズはいまだにレーントレース機能がありません。

友人も私もアダプティブクルーズコントロールやレーントレース機能についてはうるさい方で、使い勝手や設定方法などチェックしましたが非常に残念な結果となりました。
かなり取扱説明書を調べたつもりでしたが何か見落としている???

新型218dアクティブツアラーを評価

試乗後にスタッフさんに操作方法についていろいろ確認中

今回苦言を呈した項目は、人によっては問題ないかもしれません。

ですが今まで様々な車を試してきた経験からみる限り、どうしても使い勝手が悪いと言わざるを得ません。
新型218dアクティブツアラーを評価
気になるのは営業スタッフさんによれば「このアクティブツアラーやX1の操作系の仕様はBMWの最新のもので、今後発売されるモデルも同じになるだろう」とのこと。
少し前にモデルチェンジした1シリーズや3シリーズでは、車間距離調整は従来通りステアリングスイッチで操作するインターフェースのままですね。

個人的にこの使い勝手の悪さは大きな問題で、こうなると今後BMWの新型モデルを積極的に関心が持てなくなってしまいます...
(スクロールボタンを使いこなせていないだけかもしれませんが...)

ただし、この218dアクティブツアラーがメルセデスベンツのB200dに勝っているものもあります。
新型218dアクティブツアラーを評価
それは価格!
マイナーチェンジで大幅値上げに踏み切ったメルセデスベンツのA/Bクラスは購入価格が700万前後に達しており、約500万で購入できるアクティブツアラーと大差がついています。
私なら新車にこだわらずに値上げ前の装備が充実していたBクラスの中古車をチョイスするでしょうね~(もちろん保証を付けて)

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