人気のクリーンディーゼル車 デメリットと対策を理解しておこう

マツダやBMW、ボルボなどクリーンディーゼル車が売れ筋のメーカーが増えています。

2018年にはようやくフォルクスワーゲンのクリーンディーゼル車が発売されましたね。

すでにアウディも投入が決定しています。

今、話題のクリーンディーゼル車についてデメリットと対策をまとめています。

人気のクリーンディーゼル車は運転が楽しくなる

クリーンディーゼル車は、ガソリンエンジン車に比べて圧倒的ともいえるトルクフルな走りや優れた燃費性能、二酸化炭素の排出量削減などメリットがあり、ドイツを筆頭に主に欧州(ヨーロッパ)各国で普及しています。

日本でもマツダの精力的な展開のおかげで徐々にクリーンディーゼルが知れ渡り、今や多くのドライバーが関心を持っています。

実際に私もマツダやボルボ、BMWのディーゼルエンジンを搭載した車を運転することがありますが、どんなシュチュエーションでもグイグイと加速してくれるのでドライブが楽しくなります。

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また車種によっては燃料コストがアクアやプリウスを下回るケースもあり経済的にも非常に優れています。

クリーンディーゼル車のデメリットとは?

ガソリンエンジン車にはマネの出来ない魅力を持つクリーンディーゼル車ですが、「誰でもおススメできるか?」といえば答えはNOです。

クリーンディーゼル車には以下の2つのデメリットがあります。

クリーンディーゼル デメリット

これらのデメリットをクリアできるかは、すべては車の使用条件にかかってきます。

では具体的な内容について説明しますね。

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クリーンディーゼル車はDPF再生が必要

DPF再生とは?

ディーゼルエンジンでは燃焼過程で軽油の燃えカスが発生します。

この燃えカスのことを煤(すす)またはカーボンといいます。

ストップ&ゴーの多い運転や急加速などエンジンに負荷がかかる運転だと煤が溜まりやすくなります。

この煤をそのまま排気ガスとして放出させないようにDPF(ディーゼル微粒子フィルター)を通して有害物質を除去しています。

しかし走行距離が増えるにしたがってこのDPFが煤で汚れていき、最悪は詰まってしまうのです。

このため一定量の煤が溜まると燃料を吹き付けて点火し強制的に煤を焼いて除去する処理がおこなわれています。

この煤を処理する機能を『DPF再生』といいます。

要は汚れたフィルターをクリーニングですね。

DPF再生ができない場合がある

『DPF再生』はDPFを高温状態に保つ必要があるため一定時間エンジンが稼働していることが条件となります。

この『DPF再生』の処理時間はだいたい10~20分程度必要です。

しかし短距離(チョイ乗り)ばかりだと『DPF再生』が実行できなかったり中断で煤が除去できず、次第にエンジン内部に煤が溜まってしまいます。

やがて溜まりに溜まった煤でエンジン内部のポート(穴)をふさいでしまい、エンジン本来の性能が発揮できなくなるという不具合に発展します。

もちろん『DPF再生』が出来ていないと燃費も悪化していきます。

DPF再生を適切におこなうための対策は?

『DPF再生』は10~20分の処理時間が必要ですので最低でも20分以上走る時間が必要です。

ただし時速20km/h以上が条件なので渋滞中の走行では意味がありません。

また、時には高速道路などエンジンを高回転まで回すことを意識しましょう。

「普段は駅の送り迎えや近所へ買い物程度の短距離しか乗らないけど、週末は遠出をする」ような使い方ならOKですね。

もし短距離しか乗らないのであれば、クリーンディーゼル車は避けた方がいいでしょう。

マツダの小型SUVのCX-3は当初ディーゼルエンジン車だけのラインナップでしたが、購入価格の引き下げや短距離ドライバーにも対応するためガソリンエンジン車を追加しています。

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エンジンオイルの交換サイクルが短く費用がかかる

クリーンディーゼル車の2つ目のデメリットであるオイル交換について説明します。

ディーゼルエンジン車はオイル交換が重要

ガソリンエンジン車は以前に比べてオイル交換サイクルが劇的に伸びており10,000km~15,000kmとなっています。

しかしディーゼルエンジン車のエンジンオイルの交換サイクルは5,000km~10,000kmとされています。(マツダ車の場合)

これはガソリンエンジンより煤など様々な理由でオイルの劣化が激しいのが理由です。

日本でもっともディーゼルエンジンを扱っているマツダの案内によると乗用車向けディーゼルエンジン用オイルの交換サイクルは以下の通りです。

コンディション 交換サイクル
シビアコンディション 6ヵ月(5,000km)
ノーマルコンディション 12ヵ月(10,000km)

コンディションとは車の利用形態を意味しています。
ノーマルとシビアでは倍の開きがありますね。
このシビアコンディションとは以下のように定義されています。

シビアコンディションとは、マツダが指定する「クルマにとって負担が大きい」使われ方を意味しています。
下記例のどれか一つでも当てはまる場合は、「シビアコンディション」となります。

例1.走行距離が多い(年間2万km以上)
営業車として広範囲にクルマで活動するなど、走行距離が多い。

例2.短距離走行の繰り返し(8km以内/1回)
ほぼ毎日、主に家から10分程度の所へのお買い物や送り迎え、勤め先への往復に使う。

例3.低速走行やアイドリング状態が多い
渋滞や、市街地などでの信号による停車が多い。

例4.山道、登降坂路の頻繁な走行
家の近くや普段の通り道で坂道の登り下りが多く、ブレーキを頻繁に使う。

例5.悪路の頻繁な走行
凸凹路、砂利道、雪道など、運転していて衝撃を感じたり、クルマの下回りに石や砂があたったり、砂埃などでボディが汚れるような所をよく走る。

上記例のいずれにもあてはまらない場合は「ノーマルコンディション」となります

シビアコンディションの定義によれば、短距離走行やストップ&ゴーの走行が含まれているのでかなりのドライバーが当てはまるのではないでしょうか?

というかノーマルコンディションの人ってかなり少数派のような気がしますね~

BMWやボルボなど外車のクリーンディーゼル車の場合、交換サイクルが10,000km~15,000kmと長いのですが、1回のオイル交換費用が最低15,000円以上かかります。

また、エンジンオイル以外に排ガスの浄化用にアドブルーと呼ばれる尿素水の補充が必要なモデル(トヨタ、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲンなど)もありますが、こちらの費用はオイル交換費用に比べれば誤差の範囲です。

オイル交換を考えればメンテナンスパックは必ず加入すべき!

クリーンディーゼルのエンジンはデリケートなためオイルには高い適合性が求められます。

ガソリンエンジンのオイルに比べて選択肢が限られており、整備を考えるとメーカー奨励オイルが無難な選択といえます。

 

このためどうしてもオイル交換費用がお高くなります。

排気量や車格にもよりますが国産車(マツダ)で6,000円~10,000円、外車だと15,000円~30,000円が相場のようです。

シビアコンディションでオイル交換回数がかさむことで、せっかく燃料代が安くついてもメンテナンス費用で帳消しになっては意味がありません。

このため、自動車メーカーではお得な価格でメンテナンスパックが用意されています。

ほとんどは半年に1回、または1年に1回のオイル交換サイクルで車検までの3年分が割安になります。

メーカーとしてもユーザーが適切なオイルでしっかり交換してくれれば余計なトラブルを回避できるメリットがあります。

このメンテナンスパックは新車購入時しか申し込みが出来ないケースが多く、中古車には適用できない可能性があります。

新車、中古車にかかわらずクリーンディーゼル車を購入するときは、メンテナンスパックについてしっかり把握しておきましょう。

各メーカーのメンテナンスパック

ほとんどのメンテナンスパックは1年10,000kmの走行距離を想定したプログラムになっています。

なお、同じメーカーでも販売会社によってサービスの内容や費用が異なります。

シビアコンディションや走行距離が多いとメンテナンスパックとは別に個別にオイル交換が必要なってきます。

この場合も販売会社によって費用もかなりばらつきがあります。

ディーラーによっては交換費用がお安く済むオイルキープ(20L一括購入)のサービスを提供しているところもあります。

メーカー メンテナンスパック
マツダ パックdeメンテ
トヨタ メンテナンスパックは販売会社により名称や内容が異なります。
三菱自動車 ハーティプラスメンテナンス
BMW BMW サービス・インクルーシブ
MINI TLC(テンダー・ラビンング・ケア )
メルセデスベンツ メンテナンス プラス、メンテナンス プラスライト
ボルボ ボルボ・サービス・パスポート
プジョー プジョー・メンテナンス・プログラム(ライトを除く)

 

 

人気のクリーンディーゼル車 デメリットと対策を理解しておこう まとめ

クリーンディーゼル車の楽しい走りと低燃費のメリットを手に入れるためにも、デメリットをしっかり理解して置く必要があります。

短距離しか乗らないドライバーはクリーンディーゼル車は向いていません。

また年間走行距離が20,000km以上の場合はメンテナンス費用がかさみます

ご自分のライフスタイルを考えてじっくり検討してみましょう。

 

ところで...

クリーンディーゼルエンジンは高性能なインジェクションや強固なエンジン、多数のセンサ類など製造コストがかかっています。

そのためガソリンエンジン車より割高のプライスになります。

よく、ハイブリッド車と同様に「燃費がよくても元が取れない」なんて意見をネットで目にします。

しかし何に付加価値を求めるかで判断が変わってきますので、この議論は意味がありません。

ハイブリッド車は燃料費につきますが、クリーンディーゼル車は燃料費に加えて力強い走りが手に入るのです。

これってガソリンエンジン車との差額を払う価値はあるのではないでしょうか?

 

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