販売台数や車の実力でライバルであるカローラスポーツとゴルフ。
ベンチマークであり熟成の域に達しているゴルフ7.5に対してカローラスポーツは並んだのでしょうか?
今回はカローラスポーツとゴルフについて、走りの実力を比較してみました。
比較したカローラスポーツとゴルフ
まず、今回比較した車の詳細です。
カローラスポーツ G ハイブリッド
1.8L 4気筒ガソリンエンジン+モーター
最大出力 98ps+53ps(モーター)
最大トルク 142Nm+163Nm(モーター)
燃料 レギュラーガソリン
トランスミッション CVT(遊星ギア)
ゴルフTDI ハイラインMeister
2.0L 4気筒ディーゼルターボエンジン
最大出力 150ps
最大トルク 340Nm
燃料 軽油
トランスミッション 7速DCT
ハイブリッドVSクリーンディーゼルというエコカー対決です(笑)
カローラスポーツのパワートレインはプリウスやC-HRと共通で、効率を優先したアトキンソンサイクルエンジンです。
一方、ゴルフの2.0Lディーゼルエンジンはモデルによって異なるチューニングがなされていて重量の重いパサートやティグアンに比べてパワーやトルクより燃費性能を優先しています。
比較するならダウンサイジングターボ同士が理想なんでしょうけど、この2台はたっぷり走りこんでいるので評価しやすいというのが理由です。
この2台の運転席についてこちらで詳しく説明していますが、どちらも身長178cmの私が適切にドライビングポジションを決めることが出来ています。
では、それぞれの走りを見ていきましょう。
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カローラスポーツの走り
エンジンや街中での走行フィール
停止状態からのスタートは、モーターのみで駆動するため静かでなめらかな動き出しです。
やがてエンジンが始動しますが音意外でエンジンが加わったことに気付くことは難しいほどスムーズな加速です。
カローラスポーツのハイブリッドシステムは2代目プリウスから進化してきたもので、3代目プリウスあたりまで意識させられたブレーキなどのハイブリッドの違和感は、もはや皆無といっていい仕上がりです。
発進はモーター駆動が原則なのでアイドリングストップとも無縁の世界です。
また、3代目プリウスに比べてモーター単独走行の頻度が増え、出だしのトルクも明らかに厚みを増していてストップ&ゴーの多い街中での走行ではストレスを感じなくなりました。
このシステムは熟成の域に達していますね。
ワインディングロードの走行フィール
このカローラスポーツの一番得意なステージといえます。
S字カーブが連続するようなシーンにおいてはACAという疑似トルクベクタリングの機能のおかげもあり、プリウスはもちろんC-HRよりもコーナリングを得意としています。
ロールもあり若干アンダーステア気味ですが、ひらひらと身のこなしが軽くRのきついカーブでも抵抗がありません。
また、旋回時においてプラットフォームの剛性の高さが実感できます。
数あるCセグメントのハッチバックを乗り比べていますが、その中でもトップクラスの楽しさです。
ただ、やはり上り勾配に差し掛かるとパワー不足とアクセルレスポンスの遅れを実感します。
まあアトキンソンサイクルエンジンということもありますが、シャシーを活かしきれていないのは明らかですね。
そうそう、大事なことを忘れていましたが、この感想はブリヂストンのレグノ(コンフォート系)装着したものです。
カローラスポーツのG及びG-Xグレードの標準装着タイヤ(エコピア)ではステアリングの操舵感というか手応えが乏しくドライビングプレジャーをそいでいます。
ワインディングでのスポーツ走行を楽しみたい人はタイヤ交換を強くおすすめします(笑)
高速道路の走行フィール
加速時のエンジン音さえ我慢すれば、高速走行もそつなくこなしてくれます。
ただ、速度を増すごとに乗り心地にフワフワ感が少しづつ増していき、車をコントロールする緊張感が顔を出してきます。
もちろん100km/h程度では何の問題もありませんが、「直進安定性に優れているか?」と問われれば特別そうは思いません。国産車の平均レベルといった印象です。
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ゴルフの走り
エンジンや街中での走行フィール
停止状態からの出だしはスーっと自然な動き出しで、いきなりグッとトルクがかかるようなことはありません。
車内にいるかぎりディーゼルかガソリンかわからないくらい静かで滑らかに加速してきます。
アイドリング時は遠くでカラカラ聞こえてくるものの加速時のエンジン音はグォーンンとガソリンエンジンのようなサウンドです。
明らかにマツダの1.8Lディーゼルエンジンより力強さがあるものの、街中での走行ではよくも悪くもディーゼルエンジンらしさがありません。
アイドリングストップからの復帰でエンジンが始動するときのショックはよく抑えられていていました。
またゴルフのいい点として乗り心地やノイズがあまり路面に左右されないところが挙げられます。
やはりこれが懐の深さというべきなんでしょうか...
ワインディングロードの走行フィール
ロールが少なく姿勢変化が抑えられていてとにかく安定した走りになります。
重いディーゼルエンジンを鼻先に搭載していることが一因でしょうね。
カローラスポーツは国産車の中でもボディ剛性が高いのですが、ボディに負担がかかるワインディングを走行しているとゴルフはそれをさらに上回っていると実感させられます。
しかしゴルフTDIでコーナーを攻めてもなぜか楽しいとは思えません...
標準装着タイヤはブリヂストンのトランザなのでカローラスポーツに履いているレグノよりグリップがあるはずなんですけどね~。
少なくとも荷重移動を意識するような走りは、このゴルフTDIには向いてないようです。
車のコントロールを楽しむ走りはGTIのテリトリーということなのかな?
勾配のある道路ではディーゼルエンジンのトルクを活かした走りが楽しめます。
登坂車線では胸のすく加速が味わえますが、アクセルレスポンスはも少し機敏にして欲しいところです。
高速道路の走行フィール
まあ、予想はしていましたがゴルフは速度レンジが高速であろうと挙動の変化がほとんどありません。
100km/h程度では緊張感など皆無で、直進安定性は抜群です。
ステアリングの修正も必要最低限ですむためリラックスして長距離移動が楽しめます。
さすがドイツ車!!国産車では味わえない安定感を見せてくれますし静かです。
追い越し加速はディーゼルの本領発揮、同じタイミングで追い越しをかける先行車に急速接近してしまうこともたびたびあったりします(笑)
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カローラスポーツとゴルフを乗り比べて比較!走行性能編 まとめ
カローラスポーツとゴルフの走りについて比較してみましたが、いかがだったでしょうか?
少なくとも今回乗り比べてみたカローラスポーツのハイブリッドとゴルフTDIは方向性が異なっていることがはっきりわかりました。
同じプラットフォームでプリウスやC-HR、レクサスUXなど開発してきたトヨタはカローラを最もスポーツ指向に仕上げてきました。
それはパワートレインが1.2Lターボでもハイブリッドでも変わりません。
対するゴルフはスポーツ指向のGTIやR、GTEなど様々なパワートレインを持っていることもあり、少なくともTDIはトルクを活かしたゆとりのある走りに味付けされていました。
「そんなの乗る前からわかってるじゃん」というご意見もあるかと思いますが、ディーゼルでスポーツ走行を楽しめる車もあるのでゴルフも期待しないわけにはいきませんでした。
王者のゴルフに対して挑戦者であるカローラの図式になっていますが、乗り比べてみて両者はかなり拮抗したレベルにあります。
少なくとも車を操る楽しさは、相手がゴルフTDIであればカローラスポーツの方が確実に上です。
しかし車の挙動変化の差やボディ剛性の高さをみれば、まだゴルフに分があると感じられました。
土俵は違えどカローラスポーツはゴルフに並んだ要素は確実にあるでしょう。
ただ、フォルクスワーゲンは次期ゴルフ8の登場が控えていてどんなレベルで仕上げてくるのか気になって仕方がありません。
ところで単純にコストで比較すればゴルフは装備が充実したMeisterしか選択できないため、カローラスポーツとの価格差がかなりあります。
それでも内装の仕上がりや装備を見ればその価格差も輸入車の中ではかなり良心的にも思えてくるのです。
また、ゴルフTDI Meisterの新車保証付きの中古車もチラホラと出品されつつあるので、そちらと検討してみてもいいかもしれませんね。
...ということで使い勝手だけでなく走行性能でも非常に実力が拮抗した2台でした。
カローラスポーツとゴルフについて、他でも比較していますのでチェックしてみてくださいね。
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