電気自動車として一から開発された日産リーフは世界でも最も売れている電気自動車です。
ガソリンに比べて圧倒的に燃料コストが安く、モーターによる力強い加速など魅力いっぱいの電気自動車リーフですが、中古車だと異様に安く購入できます。
1万km未満でも諸経費込みで100万円以下で購入できますね!新車価格の1/3~1/4以下!
しかもボディや内装は、きれいなタマがたくさんあります。
では、なぜリーフは安いのか?
この理由についてまとめています。
リーフの中古車が安い理由 リーフの実力は?
車体で最も重いバッテリーが車のセンターに配置されており、それを支える強固なシャシーのおかげでどっしりとした安定感のある乗り心地が味わえます。
ロールもよく抑えられており、ワインディングでもキビキビ走ってくれるので、ラリーやジムカーナなどの競技にも使用されていますね。
もちろんエンジンがありませんので静かです。(その分、ロードノイズが耳につきますが)
電気自動車はバッテリーの電気で走行するため、バッテリーの容量=航続距離(走れる距離)となります。
旧型リーフが発売された当初は、航続距離が200kmとしており、途中にシステムの見直しや軽量化で228kmに。
旧型の最終モデルではバッテリー容量を30kWhとして航続距離を280kmまでに伸ばしています。
2017年10月に発売された新型のリーフは航続距離をさらに伸ばして400kmとしています。
リーフの中古車が安い理由 リーフの現実
実際に初代リーフで通勤したこともある私の経験も踏まえて、リーフのキビシイ現実を紹介します。
バッテリーが劣化する
ガソリンエンジン車の燃料計と同じく、リーフにもバッテリー残量計があります。
満充電すれば200km以上走れるはずですが、そこはカタログ数値。
実際には60%~70%の航続距離に落ち着きます。
バッテリー残量に応じで走行可能距離が表示されていますが、うのみに出来ません!
経路に上り坂があればガクッと落ち込みます。
こうして毎日、走行と充電を繰り替えしていくと半年も経てば満充電したにもかかわらずバッテリー残量計が一杯にならなくなっています。
次第に満充電してもバッテリー残量計の残りゲージ(セグメント)が増えていくのです。
これはバッテリーが劣化して規定容量まで充電できなくなったことによるものです。
日産のディーラーに持ち込めばシステムをリセットしてバッテリー残量計の表示の問題は解消されます。
しかし、バッテリーの劣化はそのままなので満充電したときの航続距離は少なくなる一方なのです。
やがて今までと同じ距離を走っているにもかかわらずこのような警告メッセージが!!
こうしてバッテリーが劣化を重ねた結果、初期型だと満充電しても100kmしか走らないリーフがたくさんあります。
それでもディーラーではこのように何の問題もないと診断されます。
バッテリーは劣化するものなので、いずれ航続距離が数十kmとなって使い物のならなくなるリーフが続出してくるはずです。
さらに旧型(初代)リーフの30kWhモデルでは、気になる情報があります。
寒さに弱い
バッテリーが寒さに弱いのをご存知でしょうか?
外気温が低いとバッテリーの電圧降下が発生しやすくなり消耗が激しくなります。
また、エンジンなど熱源を持たない電気自動車のリーフでは、暖房のヒーターはバッテリーで熱を確保しているためエアコンでもバッテリー容量を消費してしまいます。
このためバッテリーを満充電しても、夏と冬では後続距離に差があり極端な例では夏よりも40%も少なかったと主張するオーナーもいます。
多くのリーフのオーナーは冬は暖房を我慢するか電気毛布などを用意して航続距離を延ばす努力をしています。
急速充電のメリットがなくなってきた
リーフのデビューに合わせて公共スペースでも急速に、電気自動車のための充電スポットが整備されてきました。
日産のディーラーはもちろんですが、今では高速道路のサービスエリアや大型ショッピングモールでは当然のごとく設置されています。
充電スポットには普通充電と急速充電の2タイプがあります。
リーフの場合、普通充電ではバッテリーが空の状態から満充電するまで200Vで8時間、急速充電で30分(80%)のため、事実上急速充電しか利用されていません。
電気自動車の普及させる目的もあり、当初は誰でも無料で充電スポットを利用できていました。
しかし台数の増加や充電モラルの低下、さらには設置コストの観点で、現在ではすべて有料サービスとなっています。
新車でリーフを買った場合は「ZESP2」というお得な充電会員サービスがありますが、中古車で買った場合は30分の急速充電に1500円がかかるのです。
リーフの初期型のカタログの航続距離200kmだとしても1500円かけて160km(80%の単純計算で)となり、これではガソリンエンジン車と比較してコストメリットがあるとはいえない状況なのです。
スポンサードリンク
リーフの中古車が安い理由 日産の対応は?
バッテリーの残量計の表示は、ディーラーでは12セグメントをすべて点灯するリセット処理をして「問題なし」と片付けられています。
バッテリーの劣化が原因であるにも関わらず説明もなく、勝手にリセット処理をして目に見える不具合をなかったことにする対応を問題視されています。
12セグメント充電できても航続距離が増えるわけではないので、リーフは数ある自動車の中でも最もカタログ数値と実際の数値がかけ離れた車となってしまいました。
しかし日産はあくまで劣化バッテリーを交換するというサービスを提供していません。
ちなみに自己負担で新品バッテリーに交換することは可能です。
やはり新品バッテリーだとかなりのお値段になりますね。
容量 | 費用 |
24kWh | 65万円 |
30kWh | 80万円 |
40kWh | 82万円 |
ただアメリカの日産ではお得なバッテリー交換プログラムが用意されており、国民性をみて対応を変えているような...
日本でもサービスとしてバッテリー交換は可能なのですが、そこは日産の懐事情が絡んできます。
リーフ(電気自動車)の製造コストにおいてバッテリーの占める割合は40%(旧型だと60%)ともいわれています。
リーフには莫大な開発費がかかりましたが、回収できるレベルの販売台数に達していません。
日産は採算ベースに乗せるのに非常に苦心しており、バッテリーを交換して車体を流用されるのは面白くないのが正直なところです。
このためバッテリーが劣化すれば新しい車をすすめる方針が取られています。
また、現在世界中で電動化の波が押し寄せており近い将来バッテリーの供給不足が確実視されています。
そんな状況では旧型リーフ用バッテリーの調達は足かせでしかないのです。
ただ、劣化したバッテリーを自動車以外で再利用するための研究が続けられています。
リーフの中古車が安い理由 まとめ
日産リーフの中古車が安い理由は、バッテリーの劣化が進行して航続距離が短くなってしまったのが原因です。
しかしだからといって日産も簡単にはバッテリー交換に応じられない事情があります。
とはいうものの使い物にならないリーフが増えている現状で、これを放置しておくつもりでしょうか?
エンジンとは違ってモーターそのものは、走行距離が50万kmでも耐久性に問題ないだけに勿体ない話です。
お得な車乗り換えプランやバッテリー交換サービスが提供されれば、乗り続けてくれるオーナーも増えるだけでなく中古車も商品価値が維持できていいことづくめです。
このままの状態で旧型リーフのオーナーはみんなアンチ日産になってしまうのは確実です。
今、日産の対応が問われています。
2018年3月27日 日産より劣化バッテリーをかかえたリーフの救済策が発表されました。
スポンサードリンク
ディーラーに下取りしたらもったいない!!
あなたの愛車、走行距離が
たとえ10万キロや20万キロであろうと、
値段がつかないとあきらめてはいけません。ディーラーで下取りは絶対損です。
クルマ一括査定サイトを利用して
手っ取り早く一番高く買い取ってくれる
買取業者を見つけてください!!最大10社の大手買取会社が、
競って値段をつけてくれますよ私も23万キロも走行した愛車を
30万で買い取ってもらいました!!!ディーラーで下取り価格が20万円だった車が
買取業者が70万円で
買い取られることもあります。