シビックハッチバックとゴルフ 維持費や燃費、乗り心地や走行性能など徹底比較

ホンダのシビックハッチバックとフォルクスワーゲンのゴルフはそれぞれのメーカーの看板車種でもあります。

ハッチバックモデルの中でもやや異色のシビックハッチバックですが、ゴルフのラインナップには対抗するモデルも存在します。

様々なCセグメントのハッチバックを乗り比べた立場から、費用や乗り心地、走行性能など徹底的に比較してみました。

シビックハッチバックとゴルフ ラインナップや価格を比較

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引用:https://www.honda.co.jp/CIVICHATCHBACK/webcatalog/styling/design/

シビックハッチバック

シビックハッチバックラインナップ

シビックハッチバックのパワートレイン構成は1.5Lターボエンジンのみで、駆動方式はFFの2WDです。

CVTとマニュアルトランスミッションを選択できます。

シビックセダンは国内で生産されていますが、シビックハッチバックはイギリス工場で生産された輸入車となります。

セダンとハッチバックでは、エンジンの性格も異なっています。

パワー
134kW[182PS]/5,500rpm(6MT)
134kW[182PS]/6,000rpm(CVT)
最大トルク
240N・m[24.5kgf・m]/1,900-5,000rpm(6MT)
220N・m[22.4kgf・m]/1,700-5,500rpm(CVT)

ゴルフ

ゴルフラインナップ

ゴルフのパワートレイン構成は1.2L、1.4L、2.0Lの3タイプのターボエンジンがあります。

駆動方式はRグレードのみ4WD、それ以外はFFの2WDです。

トランスミッションはDCT(デュアルクラッチトランスミッション※)が基本で、GTIとRのみMT(マニュアルトランスミッション)が選択できます。

ゴルフはフォルクスワーゲンの主力モデルということもあり、多彩なラインナップがありプラグインハイブリッド車や電気自動車のモデルもあります。

販売する国や地域により提供されるパワートレインも異なります。

■1.2ターボ
パワー
77kW[105PS]/4,500-5,500rpm
最大トルク
175N・m[17.8kgf・m]/1,400-4,000rpm
■1.4ターボ
パワー
103kW[140PS]/4,500-6,000rpm
最大トルク
250N・m[25.5kgf・m]/1,500-3,500rpm
■2.0ターボ
パワー
169kW[230PS]/4,700-6,200rpm
最大トルク
350N・m[35.7kgf・m]/1,500-4,600rpm

 

※・・・2ペダルMTとも呼ばれておりクラッチを切ることも変速操作も自動でおこなってくれます

 

比較するモデル

今回の比較検討するモデルをいくつかの視点で検討しました。

シビックハッチバックの性格を考えるとゴルフはGTIがピッタリなのですが、GTIの排気量や価格だとシビックはtypeRでなければつり合いがとれません。

このため、排気量が近いこの2台で比較していきます。

● シビックハッチバック(1.5Lターボ)
● ゴルフTSI Hgihline Tech Edition(1.4Lターボ)

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シビックハッチバックとゴルフ サイズや取り回しを比較

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引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golf.html

ここではサイズ(寸法)や最小回転半径から取り回しを比較してみます。
サイズ比較

シビックハッチバックはCセグメントのハッチバックの中では最も長い全長があり、ゴルフに対して約255mmもの差があります。

さすがにこれだけ違うと最小回転半径の差もあり、実際に乗り比べてもシビックハッチバックの大きさを意識させられます。

取り回しについてはゴルフが優れているといえます。

 

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引用:https://www.honda.co.jp/CIVICHATCHBACK/webcatalog/

引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golf.html

シビックハッチバックのCピラーにはクウォーターウインドウがあるように見えますが、ただのガーニッシュです(笑)

シビックハッチバックが北米市場をターゲットにしたためボディが大きくなっており、形状もハッチバックというより5ドアファストバックというカテゴリーに当てはまります。

 

シビックハッチバックとゴルフ 燃費を比較

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日々の維持費に最も影響を及ぼす燃費はどうでしょうか?

シビックハッチバックの燃費

口コミの結果を集計した平均値と営業スタッフの見ではシビックハッチバックの実燃費はこのようになりました。

シビックハッチバックの実燃費・・・12.5km/L

180PSのエンジン性能を考えれば、好成績といえるのではないでしょうか?

高速道路ではさらに伸びてカタログ値に匹敵する数値を出した口コミもありました。

 

ゴルフの燃費

こちらも口コミの報告を集計したものと営業スタッフの情報を参考にした実燃費は以下の通りです。

1.2Lターボの実燃費・・・15km/L
1.4Lターボの実燃費・・・14km/L

カタログ値に対して80%近いの結果となりました。

また高速道路ではカタログ値を達成することは難しくないこともオーナーの口コミからも判明しています。

実はゴルフに限った話ではありませんが、欧州車はカタログ値に近い数値を出してくるモデルが多くあります。

特にフォルクスワーゲンは以前ディーゼルゲート事件がありましたので、カタログ値にはシビアになっているのかもしれませんね。

 

燃費性能はゴルフが優れていますが、大きな差とはいえません。

 

シビックハッチバックとゴルフ 購入費用や維持費を比較

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ここでは具体的に購入費用や毎年の維持費についてみていきます。

比較するモデル

・シビックハッチバック
・ゴルフ TSI Highline Tech Edition

追加したオプション

ゴルフのTSI Hightline Tech Editionに標準装備のカーナビゲーションやETC、バックカメラに合わせてシビックハッチバックに以下のオプションを追加します。
・パナソニックビルトインナビ ¥247,320
・リヤビューカメラ ¥2,3760
・ETC2.0車載キット ¥34,560

試算条件

・年間走行距離を1万kmで設定
・ハイオクガソリン価格を151円/Lで設定
・シビックハッチバックの実燃費を12.5km/Lで設定
・ゴルフの実燃費を14km/Lで設定

購入費用の比較

ゴルフはエコカー減税適用車のため重量税が減税となります。
購入費用
約57万円の差となりました。

ゴルフが、走行性能や乗り心地でこの差を埋めるだけの魅力を持っているかが焦点になりますね。

 

年間維持費の比較

維持費

1万キロの走行で年間に消費するガソリンは、実燃費をもとにシビックハッチバックで809L、ゴルフで714Lとなります。

これらをガソリン価格で掛け合わせたものを年間燃料代としています。

どちらもハイオクガソリン仕様ですが、この程度の差であれば車種を選択する決定的な差とはいえないでしょう。

年間の維持費はゴルフがわずかに優れています。

 

シビックハッチバックとゴルフ 走行性能を比較

それぞれを乗り比べてパワー感やハンドリングなどを比較してみます。

シビックハッチバック

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引用:https://www.honda.co.jp/CIVICHATCHBACK/webcatalog/

停止状態のアイドリングではピンときませんでしたが、ひとたび走り出せば、「あ~、他のハッチバックとは全然違う!」ということを実感します。

マフラーの排気音といい硬い乗り心地といい、慣れていない人は間違いなく戸惑うことでしょう。

明らかにこのシビックハッチバックはインプレッサスポーツやアクセラスポーツ、カローラスポーツといった国産ハッチバックとはコンセプトが異なっています。

むしろスイフトスポーツやノンターボの86/BRZがライバルといっていいスポーツカーといえます。

ずっしりとしたステアリングの手ごたえや、やや低目のアイポイントはスポーティーな感覚を持たせるのに十分です。

出だしの低速域ではややぎこちなさを感じるものの、速度が乗っていくとスルスルと気持ちよく加速していきます。

とても1.5Lの排気量とは思えない鋭い加速も可能で、マフラーの排気音もなかなか楽しめ?ます。

ハンドリングはダイレクト感があり、ボディ剛性の高さも感じさせてくれました。

シビックTypeRだと一般道では持て余してしまうどころかストレスを感じそうですが、シビックハッチバックなら一般道でもちょっと真面目にスポーツ走行が楽しめそうです。

ただ、タイトなワインディングロードを走っていると他のハッチバックのモデルに比べて車体の大きさを意識してしまいました。

あまりストレートが長くないショートサーキットに行けばかなり楽しめそうですね。

 

ゴルフ

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引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golf.html

シビックハッチバックとゴルフのどちらを先に試乗したかで、このゴルフTSI Highlineの印象が変わってくるかもしれません。

ごく低速域からスムーズに加速していき、ターボであることを忘れてしまいそうです。

中速域から加速するシーンでもパワー不足は感じられず、ここは1.2Lターボとの違いを感じる点だと思います。

これなら高速道路での高速巡行も全く問題ないでしょう。

ハンドリングは軽すぎず重すぎずちょうどいい抵抗感があり、トラクションもしっかり感じられます。

足回りは路面に忠実に追従するかたちで、こちらも柔らかすぎ硬すぎず姿勢が安定しています。

DCTによる変速はダイレクト感があり気持ちよく、これはCVTでは絶対味わえないものです。

ただ、ワインディングロードにあるようなタイトコーナーでは、やや重たい操作感や安定志向のせいか面白みに欠けるところがありました。

ジェントルな走りが基本ですが、飛ばせばそれなりに速い車といえそうです。

 

走行性能で何を優先するかで評価が変わってくる2台です。

・スポーツ走行の楽しみを最優先するなら迷わずシビックハッチバック

・車として速度に関係なくトータルで運転を楽しみたい、またはリラックスして乗りたいならゴルフ

といったところです。

 

シビックハッチバックとゴルフ 乗り心地を比較

それぞれを乗り比べて乗り心地を比較してみます。

シビックハッチバック

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引用:https://www.honda.co.jp/CIVICHATCHBACK/webcatalog/

スポーツカーの経験がない人には間違いなく硬い乗り心地です。
(それでもスイフトスポーツよりはマシですが...)

また、排気音も家族の理解が得られる微妙なところです(笑)

ということでファミリーカーとして運用するのはちょっと難しいかもしれませんね。

個人的にはそれ以前にエクステリア(特にリアスタイル)の方も気がかりです。

普通のクルマよりスポーツ走行を重視しているので乗り心地はよくありません。
(...というか、そういう味付けの車です)

ゴルフ

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引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golf.html

高いボディ剛性としっかりした足回りにより、快適な乗り心地です。

以前のフォルクスワーゲンの車なら高いボディ剛性を感じるガッチリした乗り心地でしたが、このゴルフはカドがとれてしなやかさを併せ持っています。

遮音も行き届いており、一クラス上の高級車に乗っているといっても大げさとは思えません。

乗り味がしっとりしていて上質感があります。

さすが世界中のメーカーがベンチマークにしているクルマだと納得させられました。

乗り心地は迷うことなくゴルフの圧勝です。

 

シビックハッチバックとゴルフ インテリアを比較

ドライバーが最も目にする時間が長いインテリアを比較してみます。

シビックハッチバック

シビックハッチバックのインパネ

デザインは抵抗感のないオーソドックスなものです。

パーツとパーツの組み合わせや配色の影響で、高級感はあまり感じません。

また、メーターパネルは未来的なビジュアルで、好き嫌いがわかれそうです。

シビックハッチバックの後席足元

長いホイールベールのおかげで身長180cmの大人の男性がフロントシートを調整して、そのままリアシートに座っても膝前のスペースにはゆとりがあります。

乗り降りも不便は感じませんが、幾分腰を下ろし気味になります。

 

ゴルフ

ゴルフのインパネ

こちらも昔からよくいろんなモデルで採用されてきたデザインで既視感があります。

ゴルフの内装はパーツとパーツの隙間が狭くカッチリしたイメージがあり、部品精度の高さを感じます。

派手さはありませんが、上品なイメージですね。

シートが国産車に比べると張りが強いため固く感じられますが、長時間座っていても姿勢変化が少なく疲れません。

ゴルフの後席足元スペース

後席足元スペースはシビックハッチバック比べれば狭いですが、身長180cmの大人が座るのに支障はありません。

乗り降りのしやすさもCセグメントのハッチバックの中では優秀でした。

 

インパネのデザインは、好みもありますが高級感では断然ゴルフが優れています。

シビックハッチバックは広い室内空間があり、開放感があります。

ゴルフは太いCピラーの影響かリアシートではやや閉塞感がありました。

長距離ではゴルフの硬いシートの方が疲れにくいと思います。

 

シビックハッチバックとゴルフ 後方視界を比較

日常の運転に重要となる後方視界を比較してみます。

シビックハッチバック

シビックハッチバックの後方視界
シビックハッチバックの後方視界は傾斜したCピラーの影響で良好とはいえません。

 

死角は多いですね。

ゴルフ

ゴルフの後方視界
ゴルフのエクステリアで伝統の特徴である太いCピラーが後方視界で死角を作っています。

 

ただ、Cピラーは傾斜が少なく、Cセグメントのハッチバックの中では悪くありません。

 

後方視界はゴルフが優れています。

 
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シビックハッチバックとゴルフ ラゲッジスペースを比較

最後にラゲッジスペースを比較してみます。

ラゲッジ容量

全長が大きく違うことからラゲッジスペースの奥行に差があり、容量でも大きな差となっています。

シビックハッチバック

シビックハッチバックのラゲッジスペース
バックドアが大きく傾いているものの、ラゲッジスペースの積載性には影響を与えていません。

 

ホイールハウスの張り出しが気になりますが、荷室高さはしっかりあります。

ゴルフ

ゴルフのラゲッジスペース
ゴルフはホイールハウスの張り出しが小さくスペースを有効的に使えそうです。

 

容量の差がありますので、当然シビックハッチバックが優れています。

 

 

シビックハッチバックとゴルフ 維持費や燃費、走行性能や乗り心地など徹底比較 まとめ

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引用:https://https://www.honda.co.jp/CIVICHATCHBACK/webcatalog/styling/design/

引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golf.html

 

金額の比較や実際に乗り比べてみた結果をまとめてみましたがいかがだったでしょうか?

 

シビックハッチバックを検討されているなら乗り心地よりも走行性能を重視したいのではないでしょうか?

その点でいえばシビックハッチバックで決まりです。

ただ、その走行性能の代償として乗り心地や取り回しを含めた運転のしやすさを犠牲にしています。

購入費用で大きな価格差がありましたが、ゴルフの上質な乗り味は確実にこの差を少なからず縮めていると思いました。

「たまにはスポーツ走行もしてみたい」ということなら、ゴルフもしっかり期待に応えてくれるでしょう。

必ず試乗して乗り比べてみてくださいね。

個人的には、週末メインで乗るならシビック、毎日乗るならゴルフを選びたいところです。

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