もはや日常生活はバッテリー走行だけで事足りてしまうトヨタのプリウスPHVと三菱自動車のアウトランダーPHEV。
特にアウトランダーPHEVは世界で最も売れているプラグインハイブリッド車です。
国産プラグインハイブリッド車を検討するなら定番の2台を維持費や燃費、乗り心地などを実際に乗り比べて徹底的に比較してみました。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV ラインナップや価格を比較
それぞれのラインナップをみていきましょう。
プリウスPHV
引用:https://toyota.jp/priusphv/exterior/
プリウスPHVはハッチバックタイプのプラグインハイブリッド車です。
アウトランダーPHEV
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/outlander_phev/exterior/
アウトランダーPHEVはSUVタイプのプラグインハイブリッド車です。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV サイズや取り回しを比較
引用:https://toyota.jp/priusphv/exterior/
まずはサイズを比較してみます。
全長はわずか50mmの差ですが、アウトランダーPHEVの全高はプリウスPHVより240mmも高いため数値以上に大きな車に見えてしまいます。
まあ、プリウスPHVは空気抵抗を考慮して低い全高になっていることもありますが、最低地上高が60mmも差があるので当然ですね。
もちろん、アウトランダーPHEVは立体駐車場には対応していません。
しかし、見た目に反してアウトランダーPHEVの最小回転半径は5.3mとコンパクトで、17インチ仕様のプリウスPHVより小回りが利くということになります。
全長の差や最小回転半径から見ても、意外と取り回しでは大きな差がないといえるでしょう。
現行のプリウスPHVはデビュー当初は4人乗りでしたが、2019年5月の改良で5人乗りになりました。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV 燃費を比較
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/outlander_phev/exterior/
日々の維持費に最も影響を及ぼす燃費はどうでしょうか?
プラグインハイブリッド車なので満充電で走行可能な距離もまとめてみました。
アウトランダーPHEVは2018年の夏のマイナーチェンジで、エンジンの排気量アップ(2000ccから2400cc)とバッテリー容量アップを果たした結果、燃費やバッテリー走行可能距離が延び、カタログ数値との差が縮まりました。
車両重量が1900kgもある4WDのSUVで、実燃費15km/Lは、大健闘といえるでしょう。
バッテリー容量でプリウスPHVに差をつけているアウトランダーPHEVですが、車両重量や4WD機構などの要因により、バッテリー走行可能距離はほぼ同じとなっています。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV 購入費用を比較
引用:https://toyota.jp/priusphv/exterior/
ここでは具体的に購入にあたって必要な費用をみていきましょう。
比較するグレード
今回、色々検討した結果、それぞれ最もコストパフォーマンスの高いグレードを選択しました。
・プリウスPHV・・「S“ナビパッケージSafety Plus”」
・アウトランダーPHEV・・「G Limited Edition」
どちらも安全/運転支援システムはもちろん、プラグインハイブリッド車でぜひとも欲しい1500WのAC100V電源が標準装備されています。
追加したオプション
一般的に装着されることが多いカーナビゲーションとETC車載器をオプションとして追加します。
<プリウスPHV>
・7インチT-Connectナビ ¥149,040
・ETCビルトインタイプ<ボイスタイプ> ¥17,280
<アウトランダーPHEV>
・スーパーワイド2DIN-7.7型ナビゲーション ¥175,694
・三菱電機製ETC車載器 ¥27,583
購入費用の比較
どちらもエコカー補助金のおかげで、取得税と重量税が100%免税となっています。
主だった装備をほぼ同じレベルにして比較した結果の価格差は約24万円となりました。
しかし、バッテリー容量がプリウスPHVより大きく4WDであることを考えれば、アウトランダーPHEVの価格差は十分納得できるのではないでしょうか?
パフォーマンスを考えると「プリウスPHVの方が安いのでお得」とはいえません。
このほか、この2台はCEV補助金という環境に優しい車を対象にした補助金が交付されます。
2018年度は20万円でした。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV 維持費を比較
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/outlander_phev/exterior/
プラグインハイブリッド車の場合は、バッテリー走行とハイブリッド走行があります。
維持費を計算するにあたりエンジンを使ったハイブリッド走行も含めて計算していきますね。
使用条件
1回の走行距離を100kmとし、バッテリー走行+ハイブリッド走行として計算します。
・年間走行距離を1万kmで設定
・レギュラーガソリン価格を140円/Lで設定
・1kwhを充電する電気代を30円で設定(200V充電)
満充電に必要な電気料金
200V充電による電気代はメーカーの「よくある質問」の回答をもとに以下の金額とします。
プリウスPHV・・・200円
アウトランダーPHEV・・・370円
充電にかかる電気代は電力会社との契約内容で大きく変化します。
深夜電気料金が適用できるお住まいなら、かなりコストが抑えられるでしょう。
年間維持費の比較
100kmにつき50kmをハイブリッド走行した前提の比較結果です。
50kmのハイブリッド走行で、プリウスPHVが259円、アウトランダーPHEVが467円のガソリン代がかかる計算です。
年間1万kmにつき、約5万円の価格差をどうとらえるかは、あなた次第です。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV 走行性能を比較
引用:https://toyota.jp/priusphv/exterior/
プリウスPHV
プリウスに乗っている人であれば、動き出してすぐに車体全体で重厚感があることに気付くと思います。
プリウスに重いバッテリーを搭載しているおかげで、トヨタ車の中でもかなりどっしりとした走行フィールです。
バッテリー走行については、これまたノーマルプリウスに乗っている人なら、いつまでたってもエンジンがかからない状態といえばわかってもらえるでしょうか?
その分、モーター走行という電気自動車らしさがあまり感じられません。
もちろんアクセルに対する車速のレスポンスは、モーターならではなので誰でも満足できるでしょう。
エンジンがかかってしまうと、まあ..ノーマルプリウスに近いかも?
ただでさえ、ノーマルプリウスとインパネや視界が同じなので違和感がまったくありません。
カーブは低重心のおかげで安定しておりロールも少なめですが、ワインディングロードを楽しむ味付けではないようです。
ハンドリングは同じプラットフォームを採用しているカローラスポーツのほうが上ですね。
重量物であるバッテリーがリアのラゲッジスペースの下にあるため、前後の重量配分が起因していると思われます。
それでも日常使いで扱いやすく、どんなモデルからの乗り換えでもパワー不足を感じることは決してないでしょう。
アウトランダーPHEV
こちらは4輪にそれぞれモーターを持った4WDです。
スタートして出だしからパワフル感があり、「さすがモーター駆動!」と思わせる電気自動車らしさがありました。
車高が高いのでふらつくか?といえば全くそんな心配もなく、ド安定でなめらかな走行フィールです。
それよりアイポイントが高いので2台先の先行車が見え、街中ではとても運転しやすいです。
面白いのが、パドルシフトを使って回生抵抗(減速エネルギーで充電する)の強さが調節できるため、走行シーンに合わせて切り替え出来る点です。
下り坂ではこれがエンジンブレーキの役割も果たしてくれます。
ワインディングロードを走ってみると、これまた見た目を裏切る走りをしてくれました。
ランサーエボリューション譲りの四輪統合制御システム「S-AWC」のおかげで、カーブの進入から脱出まで面白いように曲がっていきます。
SUVとしては間違いなくトップクラスの走行性能を持っており、日常使いだけでなく運転する楽しさも味わえます。
両者を比較してみると、走行性能はモーター駆動の醍醐味を感じられるアウトランダーPHEVが優れていると思いました。
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プリウスPHVとアウトランダーPHEV 乗り心地を比較
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/outlander_phev/exterior/
プリウスPHV
いい意味でバッテリーの重さがしっとりとした乗り心地につながっています。
足回りが安定性や乗り心地を重視した味付けになっているようです。
エンジン走行にかかわらずロードノイズはノーマルプリウスより少し抑えられている気がしました。(タイヤは同じか?)
ただ、17インチになるとロードノイズは明らかに大きくなります。
アウトランダーPHEV
プリウスPHVの15インチに対して、こちらは18インチですがゴツゴツ感も少なく、フラットでボディ剛性の高さを感じさせる乗り心地です。
車高が高いデメリットはほとんど感じられません。
カーブではさすがにロールは発生しますが、揺すられ感はありませんので不快に感じることはないでしょう。
ロードノイズはそれなりに入ってきますが、タイヤを交換すると抑えられそうです。
15インチ仕様のプリウスPHVとアウトランダーPHEVですが乗り心地はどちらも優れています。
高い車高や大きなタイヤを抱えているアウトランダーPHEVは、大健闘といえます。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV インテリアを比較
ドライバーが最も目にする時間が長いインテリアを比較してみました。
プリウスPHV
プリウスがマイナーチェンジでプリウスPHVの売りの一つである11.6インチのSDカーナビゲーションシステムが選択できるようになったため、アドバンテージがなくなりました(笑)
プリウス伝統のセンターメーターですが、これは初めての人でもすぐに慣れると思います。
ただ、インパネから水平方向に延びているシフトレバーに最初は戸惑うかも?
質感は3代目プリウスから大幅に引き上げられていますが、センターコンソールのピアノブラックは指紋とホコリが目立つのが難点です。
後方視界は後ろへ伸びたCピラーのおかげでそれなり(特別悪いとはいえないレベル)です。
後席足元スペースは長いホイールベースのおかげでCセグメントのハッチバックではやや広めです。
ただし、着座位置が低くなっており、乗り降りは3代目プリウスより少し悪くなった気かしました。
アウトランダーPHEV
デザイン的に全くひねりがない平凡な?インパネです。
戸惑うことがない分、新型車の新鮮さにかける感がありますね。
インパネやセンタコンソールのブラックパネルは、テカリが発生しないパネルで安っぽさは皆無です。
後方視界はCピラーが立っていることや大きなクウォーターウインドウのおかげで良好です。
後席足元スペースは、唖然とするほど広いです。
身長180cmの大人の男性が余裕で足が組めてしまいます。
全長の差を考えると、後席足元スペースはアウトランダーPHEVの圧勝です!
もはや勝負になりません。
プリウスPHVとアウトランダーPHEV ラゲッジスペースを比較
プリウスPHV
画像をみてお分かりのように、バッテリーのおかげで床面がかさ上げされています。
このため面積に不足がないものの、荷室高さが不足しておりトノカバーを閉めると大きな荷物が積めません。
アウトランダーPHEV
こちらも床下にバッテリーがあるため床下収納スペースはわずかですが、ラゲッジスペースは広大です。
高さも十分あり、これで不満を持つ人はいないと思います。
さらに後席を倒せばフルフラットとなり、大人2人の車中泊が可能です
積載能力や使い勝手でアウトランダーPHEVの圧勝です。
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プリウスPHVとアウトランダーPHEV 維持費や燃費、乗り心地など徹底比較 まとめ
引用:https://toyota.jp/priusphv/exterior/
サイズ、費用に加えて実際に両方を乗り比べてみた結果をまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
国産のプラグインハイブリッド車としてプリウスPHVとアウトランダーPHEVがあり、カテゴリーが違ってもどちらか興味を持ては必ずもう一方も気になる存在です。
プリウスPHVは今までに何度も運転していましたが、アウトランダーPHEVと比較するとモーターで走る楽しさで一歩及びませんでした。
アイポイントの高さの違いで運転のしやすさが大きく異なることも思い知りました。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/outlander_phev/exterior/
結論です。
立体駐車場を避けられるなら、迷うことなくアウトランダーPHEVを強くおススメします。
回生抵抗がコントロールできることや、4WDの全天候性能、広く使い勝手のいい内装、プリウスPHVの1.5倍のバッテリー容量など魅力がいっぱいです。
また車高が高い分、御年を召した人でも乗り降りがしやすいです。
ハイブリッド走行の燃費こそプリウスPHVが勝っていますが、この価格帯の車を検討するなら個人的に大きな選定理由にならない気がします。
試乗が好きでいろんな車を乗ってきた私ですが、このアウトランダーPHEVは買える、買えないは別にして次期マイカー候補に考えたくなる一台でした。
日々の生活において道具としても活躍する車は、メーカーではなく車そのものの出来で判断していきましょう。
キャッチ画像引用:https://toyota.jp/priusphv/exterior/
キャッチ画像引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/outlander_phev/exterior/
ディーラーに下取りしたらもったいない!!
あなたの愛車、走行距離が
たとえ10万キロや20万キロであろうと、
値段がつかないとあきらめてはいけません。ディーラーで下取りは絶対損です。
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