トヨタ LTA (レーントレーシングアシスト)とスバル ツーリングアシストの比較

2018年1月にフロントマスクの大幅な手直しなど気合の入ったマイナーチェンジを実施したトヨタのアルファード/ヴェルファイア。

このアルファード/ヴェルファイアですが、トヨタの新世代予防安全システム「Toyota Safety Sense」(トヨタセーフティセンス)採用第一号となりました。

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この新しいシステムで注目されているのが「LTA」(レーントレーシングアシスト)機能です。

予防安全システムといえば長らく業界をリードしていたスバルのアイサイトが有名ですね。当然そのアイサイトにも「LTA」(レーントレーシングアシスト)に相当する機能があります。
それが2017年レヴォーグとWRX S4に搭載されたアイサイト・ツーリングアシストです。

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今回はトヨタとスバルの車線中央維持機能について比較してみましょう。

Toyota Safety Sense LTA (レーントレーシングアシスト)とは?

トヨタの単眼カメラとミリ波レーダーを使った車線中央維持機能です。

全車速対応クルーズコントロール(ACC)と連携しており、カーブに差し掛かると適切な速度に調整して自動でステアリングを操作します。

この車線中央維持機能は時速100km/h以下で半径500m(500R)以上のカーブであれば動作します。

このため高速道路など自動車専用道路であればドライバーは車線変更など行わない限りアクセルとステアリング操作から解放されます。

車内に設置された単眼カメラが道路の左右の車線を読み取って車線の中央を走行するようにステアリングを操作してくれます。

もし片側の白線しか読み取れない場合は、ミリ波レーダーの情報を使って先行車の後を追う形でステアリングの修正操作がおこなわれますが、
車線の中央を維持する機能は動作しません。

つまり車線中央維持機能は2本の車線が認識できることが大前提となります。

このため一般道の場合は片側の車線がない(消えてしまったなど)シーンが数多くあるので、機能が有効になったり無効になったりするので適用は限られてしまいそうです。

この車線中央維持機能ですが、手放し運転がOKというわけではありません。
ステアリングから手を放して6秒が経過するとキャンセルされます。この場合再びステアリングを握れば機能が有効になります。

また半径500m(500R)以下のカーブや見通しの悪い道路、高低差の激しい道路では機能しません。

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アイサイト・ツーリングアシストとは?

スバルのステレオカメラ(2台のカメラ)を使った車線中央維持機能です。

こちらもカメラで先行車と車線を読みとってステアリングを制御します。

スバルのアイサイトには以前から車線中央維持機能が存在していましたが、作動条件が時速65km/h以上という制約がありました。

ツーリングアシストでは、作動条件が0~120km/hとなりほぼ全域で作動します。

先行車がすぐ目の前にいる渋滞時には先行車の動きで、車線の片方(右側)が認識できない場合は先行車の動き+片方の車線(左側)で、先行車がいない場合は車線のみで車線中央維持機能を実現します。


左側の車線が見えているかぎり車線中央維持機能が保持されるのが特徴です。

またツーリングアシストもあくまで運転支援の位置づけなので手放し運転は無効です。10秒以上ステアリングから手を放すとキャンセルされます。

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LTA (レーントレーシングアシスト)とツーリングアシストの比較

トヨタとスバルの車線中央維持機能を比較してみました。

トヨタ
システム構成 単眼カメラ+ミリ波レーダー
作動条件 左右の車線を認識
作動速度 100km/h以下
認識通知 表示あり
スバル
システム構成 ステレオカメラ
作動条件 左側の車線を認識
作動速度 120km/h以下
認識通知 表示あり

2018/12/20追記 トヨタのLTAですがカローラスポーツで試した見た限り100km/h以上でも動作していますね...
 

高速道路や自動車専用道路と異なり一般道では車線のメンテナンスが行き届いていないところが数多くあります。

右側の車線で白色破線など消えかかっている道路だとおそらくLTA (レーントレーシングアシスト)は動作しないでしょうから、適用できる道路はアイサイト・ツーリングアシストの方が多いということになりそうですね。

Toyota Safety Sense LTA とアイサイト・ツーリングアシストの比較 まとめ

車両の自動制御において長らく欧州車やスバルと差をつけられていたトヨタですが、ようやく車線中央維持機能が付きました。

さすがにスバルのアイサイト・ツーリングアシストほどの融通はききませんが、この機能があれば運転における疲労の軽減や事故を未然にふせぐ意味で大幅進化といえますね。

トヨタは今後発売するすべての乗用車にこの新世代のToyota Safety Senseを採用すると明言していますが、今回紹介したLTA(レーントレーシングアシスト)が、コンパクトカークラスにも採用されるのか気になるところです。

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