ハイブリッド車のパイオニアであるトヨタは既に1000万台ものハイブリッド車を世に送り出しています。
日本国内市場においても販売台数ランキングではハイブリッド車は常に上位に位置しています。
ハイブリッド車で最も知名度の高いトヨタのプリウスで気になる寿命について探ってみました。
ハイブリッド車の寿命は短い? 気になるバッテリーの寿命
おそらく多くの人がハイブリッド車に思い描いている心配事はバッテリーの寿命ではないでしょうか?
引用:https://toyota.jp/technology/powerunit/hybrid/
プリウスをはじめトヨタやホンダのハイブリッド車には駆動用バッテリーと補機バッテリーの2つが存在しています。
このうち補機バッテリーはハイブリッドシステムを起動させるのと電装品の電源供給が目的です。
この補機バッテリーの寿命は4~5年とされています。
一般的なエンジン車の12Vバッテリーのようにエンジン始動には使わないので消耗が少なく寿命は長めです。
また、純正品以外でもいくつかのバッテリーメーカーから提供されており手順さえ理解できれば私たちでも交換は可能です。
駆動用バッテリーは走行で使用するモーターへ電力を供給するもので頻繁に充放電を繰り返します。
このバッテリーは専用設計されたもので基本的にディーラーでの交換が前提となり専門知識を必要とします。
リビルド品を調達して交換する猛者もおられますが、メーカー保証が受けられなくなりますので現実的ではありません。
そのメーカー修理扱いとなる駆動用バッテリーの寿命について、最もデータが揃っているプリウスで調べてみました。
歴代プリウスごとにオートオークション(業者向け)に流通している中古車を年式の古い順から100台の状況を調べて消耗等によるバッテリー異常をきたしているものの割合を示しています。
(オートオークションでは修理が必要な車も流通しています)
もちろん、そのときの流通車次第で割合が変化すると思いますが、一つの目安になると思います。
初代プリウス(10系、11系)
引用:http://www.toyota-catalog.jp/catalog/
走行距離10万km未満 5.7%
走行距離10万km~20万㎞未満 7.6%
走行距離20万km以上 7.9%
さすがに最初のハイブリッド車ということもあり、10系や11系は高い異常発生率となっています。
10万km以上で数値が跳ね上がるので初代プリウスの駆動用バッテリーの寿命は10万㎞とみていいでしょう。
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2代目プリウス(20系)
引用:http://www.toyota-catalog.jp/catalog/
走行距離10万km未満 2.4%
走行距離10万km~20万㎞未満 2.1%
走行距離20万km以上 4.7%
2代目になるとバッテリー異常の割合が初代の半数以下に下がっています。
バッテリーや制御技術の進化はすごいですね。
20万kmを超えると一気に2倍に達しているので2代目プリウスの駆動用バッテリーの寿命は20万㎞とみていいでしょう。
3代目プリウス(30系)
引用:http://www.toyota-catalog.jp/catalog/
走行距離10万km未満 0%
走行距離10万km~20万㎞未満 0%
走行距離20万km以上 4.2%
3代目ともなると20万km未満で異常が発生している車体はなんと0%!
2代目プリウスからさらに進化していました。
いくつかのディーラーにヒアリングしてみましたが、皆口々に「3代目のプリウスでバッテリーの信頼性が格段に上がった」と述べています。
今回は100台を抽出した結果なので、20万km以下では絶対発生しないとはいいきれませんが、3代目プリウスの駆動用バッテリーの寿命は確実に20万㎞とみていいでしょう。
10年前に発売された3代目プリウスの駆動用バッテリーは20万kmの耐久性を持つことがわかりました。
現在発売中の4代目プリウスについても同等以上とみていいでしょう。
普通のガソリンエンジン車の部品でも20万km未満で異常をきたす部品はいくらでもあります。
それに対してハイブリッドの駆動用バッテリーは十分な耐久性があり、20万km以上の過走行車でないかぎり寿命の心配はありません。
ちなみにメーカーが定めている駆動用バッテリーの保証期間は5年/10万kmとなります。
私は以前3代目プリウスのオーナーでしたが22万kmで手放すまで元気に走ってくれました。
ハイブリッド車が故障率において特別なクルマではないことを実感しています。
ハイブリッド車の寿命は短い? 駆動用バッテリーの交換費用
初代プリウスではバッテリー代だけで30万円、これに交換工賃が必要となり非常に高価でした。
最初に開発されたハイブリッド車であり、生産数の絶対量も少ないので致し方ありません。
よく、この初代プリウスのバッテリー費用をそのまま今のプリウスに当てはめている人も見かけますが、安心してください。
3代目プリウスの駆動用バッテリーの交換は交換工賃を含めて17~18万円です。
初めて聞かされたときは「え?その程度で済むの?」と思わず口走ってしまいました(笑)
事実、つい最近に身内が所有するプリウスをディーラーにおいて17万円で交換してもらっています。
もし交換費用を20万円以上で提示されたのなら、他の故障要因が含まれているか確認したうえで他のディーラーにも見積もりをしてもらってください。
ハイブリッド車において基幹部品であるバッテリーですが、現在はかなりコストが抑えられていることがわかりました。
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ハイブリッド車の寿命は短い? 自動車の主要構成部品について
ここではトヨタのハイブリッド車を構成している主要部品の寿命について見てみましょう。
圧倒的に販売台数の多いプリウスを例に、いずれもディーラーのスタッフによる見解です。
引用:https://www.toyota.co.jp/jpn/tech/environment/hv/
エンジン
エンジン単体では普通のガソリンエンジン車と同じです。
動力分割機構
クラッチに相当する部分で、普通のエンジン車のクラッチに比べてはるかにシンプルな構造で、逆に壊れにくい部品の一つです。
クラッチに比べてはるかに故障頻度は少ないといえます。
モーター、発電機
耐久性は50万km以上ともいわれています。
エンジンどころか車の寿命よりはるかに長持ちする部品です
インバーター
これは使用形態で多少左右されるそうですが20万km以上ともいわれています。
ちなみにプリウスの優れた耐久性を持っている発電機やコントロールユニットなどを再利用して。低コストな水力発電システムを商品化しているメーカーもあります。
ハイブリッド車の寿命は短い? まとめ
引用:https://toyota.jp/technology/powerunit/hybrid/
今回、ハイブリッド車としても販売歴が長く台数も多いプリウスで、ハイブリッド車の寿命についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
たまに「ハイブリッド車のバッテリーは壊れやすく交換費用も高い」と報じている記事も見かけますが、バッテリーだけ特別扱いする必要はもはやありません。
もちろん、ハイブリッド車といえども個体差があり20万kmで消耗するケースもあるでしょう。
たまたまですが、つい最近に私の義理の父が所有する3代目プリウスが19万kmで「ハイブリッドシステム異常」が発生しました。
「これはネタになる!!」と思ったのは口が裂けてもいえません(笑)
「もう、これだけ走っているんだから...」と私も含め周りから買い替を薦めたのですが、「これ以外は全く問題ないし乗りやすい」ということで新品バッテリーに交換して毎日乗り倒しています。
中古車として購入するなら15万km以内にとどめておいた方が無難ですが、これってもはやハイブリッド車に限った話ではありませんよね。
自動車には他にもマフラーなどの排気管や足回りの部品など距離を重ねていくことで消耗や劣化する部品はたくさんあります。
したがってハイブリッド車は寿命が特別短いというのは間違いと考えて問題ないでしょう。
ちなみに3代目プリウスからハイブリッド車は劇的に信頼性が向上したこともあり、海外ではプリウスの中古車が大人気です。
海外では10万kmオーバーの個体でもすぐに買い手がつくそうで、実際22万km走行した私のプリウスも驚きの価格で買い取ってもらっています。
だた、ディーラーではこのことを伏せているか、直接海外への販路がないため下取り金額が渋くなっています。
過走行のハイブリッド車でもあきらめず一括査定サイトで下取り金額をチェックしてみることをおススメします。
キャッチ画像引用:https://toyota.jp/prius/compare/?padid=ag341_from_prius_top_info_compare
ディーラーに下取りしたらもったいない!!
あなたの愛車、走行距離が
たとえ10万キロや20万キロであろうと、
値段がつかないとあきらめてはいけません。ディーラーで下取りは絶対損です。
クルマ一括査定サイトを利用して
手っ取り早く一番高く買い取ってくれる
買取業者を見つけてください!!最大10社の大手買取会社が、
競って値段をつけてくれますよ私も23万キロも走行した愛車を
30万で買い取ってもらいました!!!ディーラーで下取り価格が20万円だった車が
買取業者が70万円で
買い取られることもあります。