プリウス,カローラ乗りのポルシェ911カレラSの試乗インプレッション

ポルシェ911カレラS

ポルシェ911カレラといえばスポーツカーのトップクラスに君臨する1台ですね。
普段、カローラやプリウスに乗っている私(ドライバー)から見てそんなポルシェ911カレラSはどう映るのか?
1日乗り倒してみましたのでインプレッションをお届けします。

始めにおことわりしておきますが...

ポルシェ911カレラSのサイドビュー
車のインプレッションというのは今までどんな車に乗ったことがあるかで、まったく印象が変わってきますよね?
いろんな車に乗って経験を積むことで少しづつ相対的な評価が出来るようになっていくんだと思います。
パイロットスポーツ4でウィンディング走行
私の趣味がドライブであることや、このブログで運転して楽しい車を追及していることもあって、新旧モデルをいろいろ試乗をしています。
それでも、さすがにちょっと価格レンジが違いすぎる高級スポーツカーは含まれていません。
いくらお求めやすい?ボクスターやケイマンがあるとはいえ、ポルシェのようなディーラーへ出向くのは抵抗を感じていたことや、ほぼ2人乗りといっていい実用性に欠けるスポーツカーは避けてきました。
また、セカンドカーが持てる立場であれば尖がった方向もアリですが、あくまで1台でいろいろなニーズを満たす車に重点を置いています。

なのでポルシェの世界はどういうものなのか知らず、たまにサーキットで見かけることはあっても雲の上の存在と捉えていました(こういうマインドはダメなんですよね~)
ポルシェのオーナメント
やはり乗っていないので「きっと、ものすごい動的質感なんだろうな~」と想像するだけで憧れの存在です。
それでも一度はステアリングを握ってみたいと思っていたところ、今回ポルシェをお借りする機会が巡ってきました。
しかも、ボクスターやケイマンをすっとばしていきなり911になるとは...(汗)

...いうことであくまでカローラスポーツやプリウスPHV、ボルボV40、VWゴルフといったCセグメントの車に乗っている立場での感想となります。

ポルシェ乗りなら常識の内容も私にとってはすべて新鮮なことなので、庶民のたわごととしてポルシェオーナーさんはスルーしてくださいね(笑)

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今回お借りしたポルシャ911カレラS(997型)

今回お借りしたカレラ911は2005年にデビューした997型になります。
ポルシェ911カレラS
ポルシェ911は997型の次の991型で大きく進化していますが、997型だろうが991型だろうがポルシェに乗ること自体、人生初なのでモデルの違いはまったく眼中にありません。

グレードは2WDのカレラSですが、フロントがGT3仕様になってる...
ポルシェ911カレラSのフロントマスク

パワートレインの仕様は以下の通りです。
3.8L水平対向6気筒
最高出力 : 355PS
最大トルク : 400Nm
駆動方式 : リアエンジン/リアドライブ(RR)

ポルシェ911カレラSのエンジン
う~む、355psは人生初体験かな?
排気量だけならたまに会社で乗る古いセルシオ(4.0LV8)の方がちょっと大きいし、最大トルクの400Nmは以前によく運転していたボルボのD4エンジンと同じでした(笑)

タイヤはフロントが235/35ZR19、リアが295/30ZR19で、呆れるほど高額なカーボンセラミックブレーキが装備されています。
ポルシェ911カレラSのカーボンセラミックブレーキ

トランスミッションはティプトロニックという5速ATで、もちろんマニュアルモードやシフトボタンがあります。
ポルシェ911カレラSのティプトロニック
今回、たまたまATでしたが、もしマニュアルだったら大人しい試乗で済ませていたかも?

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ポルシャ911カレラS(997型)のインプレッション

ポルシェ911カレラSでドライブ

前置きがかなり長くなりましたが、ここからが本題です。

シートインプレッション

まず、いつものようにドライビングポジションのチェックから。
ポルシェ911カレラSの運転席
フロントシートはオプション設定のアダプティブスポーツシートという本革パワーシートでした。
せっかくのスポーツカーなんだからで出来るだけ低く座りたいところです。

まあ、当然のごとくハイトを含めて調整幅は広く座面のサイズもたっぷり!
サイドのサポートは見た目に反してやんわりとした支持で、身長178cmの私でもタイト感は皆無でした。
(カローラスポーツのスポーツシートの方がよっぽどタイト!)
しかしこのあとの300km以上の長時間のドライブにおいて身体をばっちり保持されていて姿勢変化に伴う疲れはありません。
この997型からステアリングはチルトやテレスコピックに対応していますので、あっさりベストのドライビングポジションが調整できました。

フラット6のエンジンサウンド

ポルシェ911カレラSのマフラー
次にキーをひねってエンジンを始動です!
キュルルル...ドォン、ドォルルル...と心躍るエンジンサウンドと振動が響いてきます。これぞまさに火が入ったいう感じです。
長年、スバルの水平対向エンジンの車に乗ってきましたが、音質はそのボクサーサウンド(等長等爆以前も含めて)とは全く別物のサウンドでした。
すくなくともドコドコ..とはあまり聞こえませんね。
アイドリング音は確かに一般的な車に比べればはるかに大きいですが、純正マフラーだと自分が想像していたより音が抑えられて意外でした。

街乗りのインプレッション

では、車をスタートさせます。
初めてのポルシェのドライブということもあり、今までにない緊張のスタートとなりました(笑)
ポルシェ911カレラSの運転席
走り出してまず最初の印象ですが...硬~い!

今まで乗ってきた車で足が硬いモデルとしてスイフトスポーツ、次いでシビックハッチバックが際立っていましたが(ルノースポールは絶妙でした)、この911はそれらとはワンランク上の硬さです。
道路のくぼみを通過しようものなら「ガツン!」とお腹に響きます。30タイヤといいタイヤの見た目通りのスパルタンな乗り心地です。

停止状態からの出だしでは、じわっとアクセルを踏んでいる限りモーター駆動のカローラの方が力強く感じられました。

ただ、街乗りでは不満な点はこの足の硬さくらいで、それ以外の要素は意外に普通....

ステアリング操作は重いと覚悟していたのですが意外に軽い。この997型までは油圧式ですが電動パワステを採用している最近の輸入車並みの軽さです。
ポルシェ911カレラSのステアリング
またドライブモードをノーマルにしている限りスピード調整に戸惑うこともなく普通にAT車としておだやかに走らせることが出来ます。

ちなみにこの997型は全幅が1805mm、最小回転半径5.1mと良心的な数値なので、取り回しもあまり苦になりません。

高速道路のインプレッション

そしていよいよ高速道路に乗ります。
本線の合流に差し掛かったタイミングで踏み込んてみました。

ここでは想像通り、RRの強烈なトラクションを感じながら豪快な加速を見せてくれます(汗)
あっさり100km/hを超えて加速していきますので、すぐにアクセルを戻さないといけないのが残念。わかってはいたものの高速道路でもこの車のパフォーマンスを楽しむには完全に役不足です。ちなみにカタログ値で0-100km/hは5.3秒。
ポルシャ911カレラSの走行シーン
そして高速道路の走行ですが、笑ってしまうくらいとっても賑やか!
遮音材など乏しいこともあり会話もままならないレベルといっていいでしょう。
それと街乗りで感じていたように路面の凹凸による突き上げも激しく、やはりこの911はすべてにおいて走りを最優先した車だということを思い知らされます。
もっとも最新の911は快適なんでしょうね~
ただ普段ハイブリッド車に乗っているので、このエンジンサウンドを聴きながらのドライブは新鮮です。

もし私がマイカーで運転しているときに後方からこの車が迫ってくると間違いなく落ち着かなくなるので、今回は普段以上に車間距離をとって走行するようにしていました。
それでも追い越し車線に移るとすぐに前方がクリアになる不思議な現象が(笑)

周りから「先に行け!」というプレッシャーが伝わってきます。
車列をパスすべくややオーバー気味に加速を重ねます。
こういうのはたまにはいいけど、これの繰り返しだと疲れますね~

高速道路では瞬間加速を味わう程度になることは想像がついていましたが、ちょっと不完全燃焼の状態で高速道路を後にしました。

ワインディングのインプレッション

ワインディングロード
本日のメインディッシュのワインディングロードにやってきました。
以前からお気に入りの15kmの山間部のドライブコースでアップダウンが適度に入り交ざる道路です。つい最近でもタイヤ交換したカローラスポーツで走りました。

まずカーブに進入し出口手前から加速する一連の動作においてボディやステアリング、ブレーキすべてにおいて高い剛性を感じられます。
ミシュランパイロットスポーツ4に履き替えたばかりのカローラスポーツと比較してみても、当然のことながらカーブに飛び込むときの安心感がやっぱり違います。

乗り味に重厚感があり、何といってもリアから押し出されるトラクションは強烈ですね。
ただ、その反面フロントタイヤの接地感というか手応えに物足りなさを感じることもあります。

この片道15kmのドライブコースを最初は様子見で流したあと、折り返して少しずつペースを上げて往復を繰り返していきます。
タイヤがタイヤだけにいくらでも攻められそうな錯覚になってくるのが恐ろしいところ。
ブレーキも強力です。
ポルシェ911カレラSのエクステリア
ドライブモードをスポーツにすると確かにアクセルレスポンスが向上しますが、サスペンションがかなりハードになってしまい一般道ではドライバーにも車によろしくない印象です。
そのため、この車のオーナーさんはエンジンレスポンスだけ操作できるコントローラーを後付けてされています。

楽しいので気付けば4往復(120km!?)していましたが、さすがに集中力があるうちにお開きにしました。
事前の情報ではアクセルワークでアンダーにもオーバーにもなるとのことでしたが、結局ステアリング操作に対する車の反応は、自分のスキルでは終始ニュートラルにしか感じられませんでした。
ポルシェ911カレラSのリアビュー

う~ん、それにしてもハイパワーの車でアップダウンの道路を一気に駆け抜ける楽しさは、もはやアトラクションで危険な魅力をはらんでいますね(笑)
ちなみに長~いトンネルで、ちょっと加速とエンジンサウンドを楽しんでいたのは内緒です...。
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プリウス,カローラ乗りのポルシェ911カレラSの試乗インプレッション まとめ

ポルシェ911カレラSのエクステリア
997型ポルシェ911カレラSのインプレッションをお届けしましたがいかがだったでしょうか?
まだまだ走り足りない気分でしたがそれでも約350kmを走行、この日はポルシェを堪能した1日でした。

思えば幼いころ初めて自分で選んで買ってもらったモデルカーがポルシェのレーシングカーでした。
確かBMWやランチアの選択肢もあった中で直感的に選んだわけですが、数十年の歳月を経てようやく実物を運転する機会がくるとは….

ということでプリウスやカローラ乗りが初めて911に乗った印象を書いてみましたが、このクラスの車を知る人からみれば間抜けな内容だったでしょうね。

乗り心地に関しては自分の経験上、最悪の部類ですが、以前ボクスターに乗っておられた方からすればこの997型はずいぶん快適なんだとか...
最新の911ならまた印象は変わってくるのかもしれませんね。

ちなみに、911をお返ししてカローラスポーツに乗り変えると極上の快適サルーンの気分を味わえます。
いろんな意味で気をつかう必要がなく「カローラってなんて快適なんだ!」と感動してしまいました(笑)

今回の試乗で997型の911カレラSは運転スキルの乏しい私でも運転が楽しめる許容範囲の広い車だということがわかりました。
もっと乗り手にきびしいものと思っていましたので、やっぱり乗らないとわからないものですね。
しかしあまりにも走りに特化し過ぎていて、自分が目指している方向性とは違うこともわかりました。
また、エンジンを上まで回せないので持て余しているというストレスが生まれそうです。
この点では自分の中では86/BRZやスイスポの方が楽しく感じられました。

もし資金に余裕がありセカンドカーを持てたとしても、この911を買うことはまずないでしょう。

それでも車選びにおいて、この分野の世界を少し垣間見ることが出来たのは大きな収穫でした。

この車の内外装についても紹介してますので、こちらもチェックしてくださいね。

ポルシェ911カレラSのエクステリア

ポルシェ911カレラS(997)のかっこいいエクステリアや衝撃のインテリア

2020年6月6日

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