最近、トヨタの新型モデルが登場するたびに、取り上げられているTNGAとは何のことなのでしょうか?
プラットフォームのこと?それともエンジンのこと?
その疑問も含めてトヨタのTNGAについて詳しく紹介しています。
トヨタのTNGAとは?
引用:https://global.toyota/jp/mobility/tnga/
TNGAとは「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ」の略で、これはトヨタの新しい車づくりの設計思想のことです。
(トヨタの社内では”トンガ”と読んでいるとか...)
つまりTNGAは特定のハードウエアや技術を指すものではないんですね~
トヨタが提唱している「もっといいクルマづくり」のための考え方としてとらえるのが一番わかりやすいかもしれません。
...というのも、TNGAはクルマの開発や生産だけではなく規格や調達、工場にいたるまで、その適用範囲はとても広いのです。
具体的には...
開発手法の見直し
クルマを骨格から刷新し「走る・曲がる・止まる」という運動性能を向上させます。
優れた視界の確保やかっこいいデザインなどユーザーの感性に響く車を作ります。
開発効率の向上
複数の車種を同時に開発することで開発効率を向上(目標20~30%)させます。
ものづくり改革
仕入れや調達、生産技術、研究開発など、それぞれの部門が連携して品質の向上につなげます。
グローバル標準規格の対応
今までトヨタの社内規格でおこなっていた部品開発を、各自動車メーカーが採用している標準部品にも対応させます。
調達戦略
ユニット単位や部品の共用化を調達部門も巻き込んで実施し世界規模でまとめ発注によるコスト削減による競争力の強化します。
引用:https://global.toyota/jp/mobility/tnga/
最終的には「商品開発力と競争力がある工場づくり」が目標です。
この取り組みにより削減できたコスト(費用)は、積極的に商品力向上へ投入されていきます。
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トヨタのTNGAとは? TNGAによる次世代プラットフォーム
引用:https://global.toyota/jp/mobility/tnga/
TNGAの設計思想を反映して開発された代表的なものの一つに、次世代プラットフォームがあります。
クルマづくりで最もベースとなるプラットフォームのポテンシャルが高ければ、乗り心地をはじめ車の基本性能の底上げにつながるため、じっくりと時間をかけて開発されています。
車のサイズによって6種類のプラットフォームが判明しています。
GA-L
プレミアム大型モデル用でレクサスLS、レクサスLCに採用
GA-N
大型モデル用で国内専売モデルのクラウンに採用
GA-K
大型モデル用でカムリ、レクサスES、RAV-4に採用
GA-C
中型モデル用でプリウス、C-HR、カローラスポーツ、レクサスUXに採用
GA-B
小型モデル用で次期ヴィッツ(ヤリス)、次期アクア?に採用
GA-A
小型モデル用でダイハツで開発するコンパクトカーが対象
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/
大型車も小型車も基本的なパーツの構成は同じでも、小型車は絶対的なスペースが限られているため開発はかなり難航したようです。
そのあおりを受けて次期ヴィッツ(ヤリス)のモデルチェンジの予定が大きく先延ばされる結果となりました。
トヨタのTNGAとは? TNGAによる新開発ドライブトレーン
引用:https://global.toyota/jp/mobility/tnga/powertrain2018/engine/
TNGAを導入して各コンポーネントも積極的に新しい技術が開発されるようになりました。
エンジン
・新型直列4気筒2.0L直噴エンジン「Dynamic Force Engine」
・新型2.0Lトヨタハイブリッドシステム(THSII)
トランスミション
・新型無段変速機(CVT)「Direct Shift-CVT」
・新型6速マニュアルトランスミッション(6MT)
4WDシステム
・ダイナミックトルクベクタリングAWD(Dynamic Torque Vectoring AWD)
・新型E-Four
トヨタのTNGAとは? プリウスから始まったTNGAの進化
引用:https://gazoo.com/article/keyperson/151209.html
2015年にフルモデルチェンジしたトヨタの代表的モデルであるプリウスが、TNGAによるクルマづくりの第一号となっています。
具体的には低重心化、ハイブリッドなどシステムの小型化、ボディ剛性が3代目プリウスより60%向上しています。
これらの恩恵で、従来のプリウスでネックとなっていた乗り心地や操縦安定性が劇的に変化しました。
乗り比べてみると、ボディの一体感が違うことが誰にでもわかります。
ただ、エンジンだけは燃焼効率がアップしたものの従来のエンジンを改良したものが採用されています。
プリウスと性格が異なる2016年に登場したコンパクトSUVのC-HRにも、プリウスと同じGA-Cプラットフォームが採用されました。
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/toyota
TNGAのプラットフォームはモデルごとに自由に味付けが出来る設計になっていることがわかります。
この車を開発するときに、もう少し性能を上げるためGA-Cプラットフォームの汎用性に見直しが入りました。
C-HRは個人的に「トヨタの車が変わった!」と考えを改めるきっかけとなる車です。
また、2018年には同じGA-Cプラットフォームを使って世界戦略車となるカローラスポーツも登場しました。
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/
プリウスやC-HR以上に様々な地域で販売されるため、柔軟に仕様を変更出来る設計が盛り込まれています。
GA-Cプラットフォームの3台目となったカローラスポーツは、ねじり剛性が10%アップ、ステアリングの支持剛性のアップなど盛り込まれておりプリウスやC-HR以上に剛性が引き上げられています。
カローラスポーツをサーキットに持ち込んで試してみましたが、プリウスを超える剛性の高さと操る楽しさを実感できました。
ちなみに2017年にモデルチェンジした大型セダンのカムリは、プラットフォームだけでなくエンジンも含めてフルTNGAで開発された最初のモデルです。
引用:https://toyota.jp/camry/design/?padid=ag341_from_camry_navi_design
北米が主力マーケットであるカムリは、絶対に失敗が許されないモデルです。
TNGAをフル導入したカムリは、大好評で迎え入れられ最大のライバルであったホンダのアコードを突き放すことに成功しています。
このカムリはTNGAを導入した最初の工場である北米のケンタッキー工場で生産されています。
引用:http://toyotaky.com/boutdex.asp
また、カムリとプラットフォームを含めてコンポーネントを共用してレクサスESが開発されています。
2019年に発売されたミドルサイズSUVのRAV-4では、TNGAによるトヨタの最新技術が投入されており注目の1台です。
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トヨタのTNGAとは?まとめ
もっといいクルマづくりを目指しトヨタが取り組んでいるTNGAについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
実は、TNGAはマツダのスカイアクティブ技術に通じるものがあります。
引用:https://www.mazda.co.jp/beadriver/dynamics/skyactiv/
以前から「トヨタ車はよくできているけど走って楽しくない」というのが、世界中で共通するトヨタ車の評価でした。
そんなとき、マツダのスカイアクティブ思想に強く感銘したトヨタの豊田社長は、トヨタのクルマづくりを変えるためTNGAの導入を決断した経緯があります。
TNGAにはコスト削減という目的もあるものの、性能を追求するあまりCVTなど逆にコストアップにつながっているケースもあるようです。
いいクルマを作ることはユーザーの立場からすれば悪い話ではありませんが、どうか販売価格に上乗せしないよう努力してほしいですね。
ちなみにトヨタの子会社であるダイハツにはDNGAがあります。
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