マツダの小型SUV CX-3に、ガソリンエンジンが追加されました。
追加された理由や燃費について詳しく内容をまとめています。
ディーゼルエンジンのみというCX-3は特殊な存在だった
個人的な意見で申し訳ありませんが、今だ国内メーカーの中でも最も優れたデザインを持つSUV、CX-3!!
2015年に登場してからすでに2年が経過しましたが、いまだに新鮮なフォルムで全く色あせませんね~。
デザインに惚れて指名買いしたユーザーもかなりいるんじゃないでしょうか?
CX-3はご存知の通りデミオをベースに開発されたSUVモデルです。
スペシャリティ的なSUVとしてデミオとは差別化が図られていますが、1.5Lディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 1.5」やインテリアを含めて共通点も数多く見られます。
ただ、ディーゼルエンジンのみというラインナップはマツダを含めて国内メーカーでは他に例がない珍しいモデルでもあります。
CX-3にガソリンエンジン追加は時間の問題だった!?
マツダの「SKYACTIV-D 1.5」は日本の道路環境に合わせて設定されており、燃費やパワフルさからデミオを含めて多くのユーザーに支持されてきました。
一方で、登録数が増えるにしたがって「SKYACTIV-D」の問題点も浮き彫りになってきたのです。
その問題点とは、ちょい乗りユーザーに発生しやすいパワーの低下やエンジンの不調です。
マツダの「SKYACTIV-D」ではディーゼルエンジンの燃焼によって発生するスス(PM)を一定量たまった段階で熱を加えて燃焼させることで除去しています。
この処理を「DPF再生」というのですが、時間にして15分以上の処理時間を要します。
エンジンが稼働して一定の段階で「DPF再生」をおこない完了するまで、余裕をみて20分くらい必要です。
...ということは1回の走行で15分も走らない場合、スス(PM)の除去が出来ずにエンジンにどんどん溜まっていくわけです。
そりゃ、パワーダウンやエンジンの不調につながるわけですね!
このスス(PM)の処理はメーカーによって異なりますが、マツダの方式はユーザーにとって抵抗の少ないメンテナンスフリーがメリットでした。
この「SKYACTIV-D」を搭載した車を購入するユーザーに販売サイドがどこまで説明していたかは不透明ですが、このようにチョイ乗りの使い方はディーゼルエンジンには向いていないのです。
ちょい乗りがメインの使い方をしている人の中には、CX-3が欲しくても手を出しづらい状況だったのです。
その解決策として今回のガソリンエンジンモデルの追加となったのです。
こうなると多くのユーザーを取り込むことが出来ますね!
またガソリンエンジンモデルの追加は、発売から2年が経過したCX-3の話題作りという側面もあります。
というのも最近のCX-3の厳しい販売台数が続いています。
2017年 | 販売台数 |
1月 | 1,283 |
2月 | 1,447 |
3月 | 2,079 |
4月 | 664 |
4月は決算期の反動もあるとはいえ、たったの664台!
もちろん販売台数上位30車にも届いていません。
まあ高価なディーゼルエンジン搭載車しか選べない点やワンプライス制が影響していると思われます。
これではモデルの継続も危うくなってしまいますね。
ガソリンエンジン車の追加によって、現状を変えたいというマツダの思惑があるのでした。
CX-3 ガソリンエンジン搭載車の発売はいつ?
発表は2017年6月29日です。
7月末に生産開始が予定されています。
すでにディーラーでも予約を受付ているところもあります。
CX-3 ガソリンエンジン搭載車の価格は?
気になる販売価格ですが、ディーゼルエンジン搭載車より約30万円近いプライスダウンです。
グレード | 2WD | 4WD |
20S | 2,106,000円 | 2,332,000円 |
20S PROACTIVE | 2,284,200円 | 2,510,200円 |
20SL Package | 2,538,000円 | 2,764,000円 |
ライバルとなるホンダのヴェゼルとほぼ並ぶことになり、意識した価格設定といえますね。
CX-3 ガソリンエンジン搭載車の性能は?
今回追加されるガソリンエンジンは「SKYACTIV-G 2.0」です。
SKYACTIV-G 2.0 | |
形態 | 直列4気筒 |
排気量 | 2000cc |
パワー | 148ps/6000rpm |
トルク | 19.6kgf.m/2800rpm |
CX-3はデミオベースなので本来なら1.3Lか1.5Lが予想されていましたが、もともと海外では2.0Lエンジンが販売されていましたのでそれを国内にも展開した形ですね。
すでに追加されるガソリンエンジン搭載モデルの燃費性能がメーカーより公表されています。
今回の燃費性能のデータは、国産車ではじめて新しい燃費規格であるWLTLモードの数値も提示されています。
このWLTLモードですが本来は2018年10月以降に発売される新型車に義務づけられており、先行してこのCX-3で披露して話題になっています。
JC08モード | |
FF | 17.0 km/L |
4WD | 16.6 km/L |
WLTCモード | ||||
総合 | 市街地 | 郊外 | 高速道路 | |
FF | 16.0 km/L | 12.2 km/L | 16.8 km/L | 18.0 km/L |
4WD | 15.2 km/L | 11.6 km/L | 15.8 km/L | 17.4 km/L |
燃料タンクの容量は2WD/48L、4WD/44Lと異なっています。
今までのJC08モードはプロドライバーが叩き出したチャンピオンデータなので、今回から導入されるWLTLモードの数値はかなり実際に近いものなると予想されています。
その観点でいけば市街地で12.2km/Lはかなり優秀ですね!
CX-3 ガソリンエンジンをラインナップに追加 まとめ
ハイブリッド車でもよく議論されることがありますが、高価なディーゼルエンジンでは元がとれないユーザーが多いだけに、ユーザーのニーズに合わせて商品を提供してくれたマツダには感謝です。
また、CX-3はデミオにくらべて割高とよく指摘されていたので見直されるいい機会ですね。
CX-3がさらに魅力的なモデルになることを期待しましょう!!