日本車の強みであるハイブリッド車が日本の電動化を遅らせている?

世界中が一斉に電動化へ加速している中、日本でも2030年半ばからガソリン車の新車販売が禁止されることとなりました。
まだ10年以上あるとはいっても海外ではもっと早い段階で禁止されるため日本のメーカーも大きな影響を受けることになります。
今回は世界の電動化事情についてまとめてみました。

日本と世界各国の電動化スケジュールの温度差が気になる!

クライスラー、 プジョー、 フィアット、 シトロエン、 オペル、 ランチアなどを傘下に持つステランティスのカルロス・タバレスCEOが2021年3月にエンジンの開発終了を宣言しました。

EVやPHEVの開発に集中するため、ガソリンやディーゼルエンジンはこれ以上開発をおこなわないという趣旨です。

新車販売台数4位の規模のステランティスとしては、早い段階で将来へ向けてアクションを起こさざるを得ないという背景もあるのでしょう。

長い歴史を持つガソリンエンジンの性能向上がついにストップしたことになり、歴史的転換期に差し掛かっていることを実感させられますね~

すでに皆さんもご存知の通り、先進国を中心に2030年前後でガソリンエンジンなど内燃機関による乗用車は新車販売が出来なくなります。
各国の規制をまとめてみました。

イギリス
2030年にガソリン、ディーゼルエンジン車、2035年にハイブリッド車の新車販売禁止
フランス
2040年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止
ドイツ
2030年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止
オランダ
2030年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止
スペイン
2040年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止
ノルウェー
2025年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止
スウェーデン
2030年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止
アメリカ
2035年にガソリン、ディーゼルエンジン及びハイブリッド車の新車販売禁止。
中国
2035年にガソリン、ディーゼルエンジン車の新車販売禁止
日本
2030年半ばにガソリンエンジン車の新車販売禁止

ちなみに都市単位ではもっと厳しく、パリでは2035年以降ディーゼルエンジンは通行禁止となります。

注目すべきは2035年以降もハイブリッド車はOKの日本と違い、多くの国では2030年にはハイブリッド車やプラグインハイブリッド車も販売禁止になります。

先進国のほとんどが2030年以降は強制的に電気自動車しか買えなくなるのです!

ヴィッツとは比較にならない動的質感や脅威の燃費性能、WRC(世界ラリー選手権)の活躍でヤリスが販売台数で上位(ベスト10に入る唯一の日本車)に食い込んでいるだけに歯がゆい思いです。

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欧米各国はなぜハードランディングに踏み切ったのか?

現在のバッテリー性能では誰もが電気自動車の運用が可能とはいえない状況です。
それでも欧米では上記の規制を打ち出しました。
もちろんバッテリー技術が向上することを織り込んだ上でのことでしょうけど、かなり強引な印象を受けます。

これは欧米各国の自動車メーカーがトヨタやホンダのようなストロングハイブリッド車を持っていないことが大きく影響していると個人的に考えています。

ハイブリッド車を作れるトヨタ、ホンダ、日産で占めている日本国内市場と、欧米では全く事情が違うのです。

技術的にもコスト的にもトヨタに対抗できないという事態は彼らとしては決して受け入れられません。(フォルクスワーゲンなら許されたかもしれませんが...)
トヨタはハイブリッド技術の提供を始めましたが、ごく一部のメーカーしか手を挙げていません。

ここで一気にEV化を推し進めて日本車の優位性を排除しようという意図があるように思えてきます。

私がここまでうがった見方をしているのは、自動車関連企業による失業問題を抱えているからです。

日本でもトヨタの豊田社長が危惧していましたが、一気に電気自動車(EV)に流れればエンジンなど部品を製造する多くの会社が存続の危機に立たされます。

これは欧州でも同じことでドイツ国内でもディーゼルエンジンなどの部品を作る会社がたくさんあり、メルケル首相も長らく脱ディーゼルを打ち出せずにいました。
全ての部品メーカーが電気自動車にかかわれるわけでなく確実に廃業、失業者を生むことになるはず。

後日大きな悩みのタネに発展するにもかかわらず、ここまで一気に切り替えを図ってきたのです。

ただ、この結果としてテスラや中国メーカーの進出を許すことにもなります。
各自動車メーカーは今まで以上に激しい競争にさらされることになり、勝ち組と負け組がより鮮明になるでしょうね~

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電気自動車(EV)の戦いは技術ではなくバッテリー戦略?

電気自動車(EV)に求められる基本性能に満充電時の航続距離があります。

もちろん長い方が実用的なのは言うまでもありませんよね。

まだ発展途上のこの市場においてHonda eやMX-30 EVの様に航続距離が短いモデルがヒットすることはないと思われます。

Honda eが早くも苦戦!日本メーカーの電動車は想像以上に売れていなかった!

2021年3月18日

この航続距離は、極端なところどれだけバッテリーを搭載したかで決まります。
現時点では、まだメーカー間の格差は少ないので、たくさんバッテリーを搭載したもの勝ちなのです。

本当は充電時間が長くなるという実用面でのデメリットがあるのですが、急速充電があるのであまり表面化していません。
テスラモデル3の外観
電気自動車専門メーカーのテスラは欧州に投入したばかりのモデル3でいきなり電気自動車販売台数トップに躍り出ました。

テスラの先進的な車の魅力もありますが、ベースグレードでも後続距離が448kmという実用的な性能と手ごろな価格によるところが大きいでしょう。

他の自動車メーカーはなぜ、テスラの独走を許したのでしょうか?

そのカギを握るのはバッテリーの調達問題です。

テスラは専用バッテリー工場をつくり、車の生産とバッテリーの調達をワンセットで進めてきました。
このためバッテリーを安価に安定して調達することが出来るためモデル3のような魅力的な車を提供することが出来たのです。

トヨタはプラグインハイブリッド車のバッテリー供給をパナソニックに託しましたが、思うように調達出来ず苦戦しています。

LG電子やパナソニックといったバッテリーメーカーから供給を受ける自動車メーカーは、バッテリーの確保が大きな課題となっています。
世界最大のバッテリーメーカーとなった中国のCATLも生産規模を拡大していますが需要を賄いきれるのか疑問です。

世の中が電動化へシフトすることで世界中でバッテリーの供給が追い付かなくなることは誰もが想像できます。

欧米メーカーは電気自動車(EV)へシフトするため先手を打ってバッテリー(メーカー)を押さえにかかります。
怖いのは欧米メーカー同士で協調、提携されることです。

こうしてバッテリー戦略で出遅れた日本メーカーを封じ込めようという作戦ですね。

一方、トヨタはバッテリーについて動向が話題に挙がりませんので心配になってきます。
バッテリーの大きなブレークスルーとなる全固体電池に賭けているのでしょうか?

ただ、それもすでに中国の新興電気自動車メーカーのNIOが世界初となる全固体電池を搭載したニューモデルを2022年にリリースすることを発表しました。

引用:https://www.nio.com/

世界中で全固体電池の開発がおこなわれている状況では出し抜くのは難しいのではないでしょうか?

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日本車の強みであるハイブリッド車が日本の電動化を遅らせている? まとめ


海外の電動化のための規制やバッテリーについて事情を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?

日本国内では実感が湧きませんが欧州ではかなりの勢いで電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドが売れています。
フォルクスワーゲンではゴルフが販売台数を落としてるかわりに電気自動車のiD.3の販売台数が伸びており電動化が着々と進んでいます。

2021年2月の実績をみてもノルウェーでは新車販売の約半数!、ドイツでも9%以上を電気自動車が占めています。(日本は0.3%)

日本においてもついにディーゼルエンジンのエコカー減税廃止が確定したものの、一方ではマツダが新型6気筒ガソリンエンジンの開発中であり欧米とのズレが目立ちます。
日本の国内市場ではハイブリッド車は安泰、海外でもディーゼル車の代わりにハイブリッド車が売れると思っていましたが、それもまもなく海外では通用しなくなりつつあります。

やはり、電気自動車へ進むしかない欧米メーカーとの温度差が表れ始めており、個人的にとても気がかりです。

日本メーカーも収益の大部分を海外市場で占める以上、ライバルと同じ勢いで電動化の波に対応する必要があると思いますが、動きがなかなか表には出てきません。
また、燃費のいいハイブリッド車が普及している日本では電動化を急ぐ必要がありません。

このため充電インフラの整備は停滞気味で、これでは電気自動車(EV)が普及するはずありません。
やはり差し迫った危機を抱えない限り、お尻に火がつかないとアクションがおこされることはないでしょう。

以前から「トヨタは電気自動車の開発に遅れをとっているのでは?」という疑問に対して「実は長年ハイブリッドで培ってきた技術やノウハウがあるので大丈夫」という記事を目にすることがあります。
しかし論点は技術ではなくバッテリー調達やインフラ環境なのでした。

中国の自動車メーカーが海外に工場を作り始めたらさらに厳しい状況に追い込まれそうです。

そもそも自動車産業を支えようとする国の姿勢が日本と欧米では大きな差があります。
アメリカのバイデン大統領はEV普及へ向けて19兆円かけてインフラ整備や優遇税制をすすめることを示しています。

それに対して日本では自動車関連をしっかり税金をせしめることが出来る収入源としか国は見ていません。
しかし日本にとって自動車産業は超重要な基幹産業です。
CO2削減のため火力以外の発電所の整備や異様に高い発電コストを改善するのは国でしか出来ない仕事です。

頼りない国に対して、トヨタをはじめ自動車産業はもっと声を上げてほしいところですね。

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