毎日、長時間運転をしていることから車のシートに座る時間も長くなっています。
カローラスポーツ純正のスポーティーシートは出来自体は悪くないのですが、座面の長さと高さが少し気になっていました。
最近、純正シートからレカロシートに交換しましたので顛末をまとめています。
輸入車に乗って思うシートの出来のよさ
新型モデルを中心にいろんな車を運転させていただくのですが、いつも思うのは輸入車のシートの出来の良さです。
ガチのスポーツグレードは別にして、触った感じはそれほど硬くもなく見た目もサポート性がそれほど優れているようには見えないのですが、実際に座って運転してみると沈み込みも少なくしっかり体が支持されていることが多いです。
対して日本車は見た目はサポート性が良さそうに見えるのですが総じて柔らかめの傾向があります。
ディーラーで営業スタッフ同乗のチョイ乗り試乗なら問題ありませんが、長時間運転していると沈み込みから姿勢が崩れていることが時々ありました。
意外だったのは3代目プリウスの純正シートで、座面はたっぷりサイズで姿勢変化も少なく快適でした。(ただレザーシートだったのでサポートが貧弱な後席は滑りまくっていましたが...)
20万km以上乗りましたが、へたりを感じることもなくなかなかの出来でしたね~
そこからカローラスポーツに乗り換えてみると、シートの肌触りや硬さ、サポートなどどれも勝っていたのですが、座面長さが少し短めで長時間運転時にそのことや体の沈み込みを意識させられることがありました。
話題のマツダ3もシートにはこだわったとのことで期待したのですが、座面長さがカローラスポーツより若干短めなので私にとって長時間運転は厳しいかもしれません。
この手の悩みは一度意識してしまうとずっと気になってしまうものなんです。
その点、メルセデスやBMW、アウディは座面長さを調整できるシートが標準装備されていることが多く、私のようなニーズにも対応してくれています。
国産車ではほとんど見かけません。
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カローラスポーツに電動レカロシートを取り付けるの巻
そんな時、ありがたいことに友人から使わなくなったレカロシートを譲っていただく話があり思い切ってシート交換してみることにしました。
今回、譲ってもらったシートはAM19シリーズのSTYLE-DCというシートで、レカロのラインナップでいえばコンフォートシートになります。
さすがにバケットシートならお断りしていましたが、これならカローラスポーツの性格上ピッタリです。
ちなみにこのシート、希望小売価格だと29万円もします!!!
ランバーサポートの調整式エアクッションやシートヒーター、レカロベント(ベンチレーション)、シートバックの角度と座面高さの電動調節、座面長さの調整など機能がてんこ盛りです。
純正シートとはコストのかけ方や生産数が違うので当然なのでしょうが、私にとって新品ではとても手が出ない代物です。
友人が購入したのは約10年前ですが、私のように走りこんでいたわけではないのでへたりもなく程度も良好でした。
電動シートなので電源が必要なのですが...
カローラスポーツの純正シートはパワーシートではないため、このSTYLE-DCを取り付ける場合は電源を確保する必要があります。
シートヒーターはアクセサリー電源から取れますが、シート調整用の電源は20A以上の容量が必要でもはや車内やヒューズボックスから取り出すことは出来ません。
...となるとエンジンルームにある補機バッテリーから直接引っ張ってくる必要があります。バッ直というやつです。
そこでエンジンルームから車内に通じるルートを探してみるとバルクヘッドの助手席側にそれらしいものを発見。
狭い!
4代目プリウスからハイブリッドの補機バッテリーがエンジンルームに移ったためなのかエンジンルームの密度は高くブレーキブースターなど障害物多数の状態です(;´Д`)
パッキンに電源ラインを通す穴を確保する必要があるのですが、補器類を外さないと真っ直ぐアプローチすることが出来ず。
また車内からもエアコンモジュールを外さないとかなり厳しい状態です。
車のSNSサイトである「みんカラ」でC-HRで作業された事例など参考にしたのですが、これは素人のレベルでは手に負えませんね~
結局、この日のバッ直作戦は失敗に終わりました。
シート交換自体は大したことはないのですが、今の車は電源を引っ張ってくるのが大変だということを実感しました。
昔はカーナビを自分で取付ていたので何とかなると思っていたのですが甘かった...
気を取り直してレカロシートの公式ショップ「レカロブティック」がある某大手カー用品チェーン店に取付を依頼することになりました。
元々レカロシートを取り付ける専用シートレールをそのお店で手配していたこともあるのですが、意外にレカロシートを扱うお店って少ないんですよね~
シートポジションで問題発生!
お店で課題だった電源引き回しの作業を経てシートを交換、ボルト締め付け前に最終確認のためシートに座ってみると...
「なんだ!これは?メチャクチャ座面が高くなっている!!」
純正シートを一番上まで上げた以上にヒップポイントが上がっていて、身長178cmの自分には厳しいのは明白です。
「高すぎるので下げてください」と取り付けスタッフにお願いしたところ、「これ以上は無理!」との返事。
購入したシートレールは3段階の高さ調整が出来るものだったんですが、取付ステーに干渉してこれ以上下げられないとのことでした。
シートを体に合わせるのではなく、シートレールに体を合わせるという、もはやレカロの思想とは逆の事態になっています。
すでに作業開始から2時間半が経過、店内は蛍の光が何度も流れ閉店時間を大幅にオーバーしていることもあり、これ以上の改善は望めないと悟りました。
当然、そのままだとドラポジは破綻しており、ヘッドクリアランスが無さすぎてサーキットで必須のヘルメットをかぶることも出来ません。
友人曰く、こういう場合「取付ステーを切断して調整するのが常識だ」との指摘を受けて、後日ステーの切断作業をすることにしました。
取付費用を払ったにもかかわらず、結局また外すことに...むなしい。
幸運にも友人がグラインダーを持っていたので作業できましたが、普通なら業者に頼むことになるでしょうね~。友人には感謝しかありません(笑)
こうして一番低いポジションにセットすることが出来ました。
これでもまだ自分には少し高いのですが(サーキット走行なら逆に純正より低くしたかった)これ以上は調整しようがないので妥協するしかありません。
それでも切断作業前とは雲泥の差です。
長時間でも座面の沈み込みが少なく太ももが楽になる長さに座面が調整出来たおかげで、カローラスポーツを運転するのがますます楽しくなりました♪
このあと更にポジション調整をしました。
実はここまで座面が高くなってしまったのは、シートレールの構造だけでなくシート本体にも起因しています。
今回取付けたシートはSTYLE-DCという製品ですが、この他にSTYLE-JCという製品があります。
JC(日本仕様)は調整レバーやスイッチがリモコンタイプになっているのに対し、DCは本体座面下に操作パネルがあり、JCより座面が25㎜も高いのです。
レカロシートの公式ページを見ると出来るだけJCを選ぶように案内されていたので、おそらくシートレールもJCを基準に設計されていると思われます。
(ちなみカローラスポーツ用シートレールはプリウス、CーHRと共通型番です)
そりゃあ25㎜も高くなっていたらヒップポイントが高くなるのも当然ですね~
もしSTYLE-DCを検討されているならプリウスやCーHRでも同じ問題を抱えることになるので注意してくださいね。
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カローラスポーツのシートをレカロシートに変えてみました まとめ
レカロシートは以前レガシィに乗っていたとき使用していましたのでその良さは知っていましたが、やっぱり純正シートとは違いますね~。
ただ、カローラスポーツに電動レカロシートを取り付けるのにここまでトラブルとは思ってもみませんでした。
それにしてもレカロブティックということでシートの交換事例は多いはずなのに、加工無しで今回の様な高さの問題は発生しないんでしょうか?
また、後になって判明したのですが革巻きステアリングに傷が付けられていて、もう二度と利用したくないです。
電動シートなら電源の引き回しもありますが今回の様に適切なシートポジションの調整は、レカロシートを専門で取り扱っているショップでないとダメだと痛感しました。
ところでレカロシートはまだ走り屋御用達アイテムとしてとらえている人が多いと思いますが、腰痛対策としても多くのドライバーが愛用しています。
そして車を乗り換えても同じシートを使い続けている人も多くいらっしゃいます。
シートに不満を持っている人は、一度検討してみてはいかがでしょう?
レカロシートには今回紹介したシートの半額以下で手に入るのモデルもたくさんあります。
誰にでも個人的におすすめ出来るのはコンフォートシートのエルゴメドシリーズです。
しっかり体がサポートされるので結果的に疲れにくく、車との一体感も出てきます。
あなたもシート交換で世界が変わるかもしれませんよ。