新型GR86/BRZに続いて新型フェアレディZ、さらには新型WRXが発売予定と、スポーツカーの新型ラッシュが続いています。
車好きには目の離せないところですが、その背景には厳しい現実がありました。
今回は騒音規制や燃費規制とスポーツカーについてまとめてみました。
次々と新型スポーツカーが発表されるのにはわけがある
2021年4月、2代目となるGR86/BRZがトヨタ、スバルから発表されました。
引用:https://www.thenissannext.com/jp/
また、スバルは2021年秋にはWRX S4、2022年春にはWRX STI、さらにホンダからはシビックTypeRの発表を控えています。
2021年から2022年にかけて相次いでスポーツカーの新型モデルが登場することになりますね~
これは偶然でしょうか?
そもそもスポーツカーはモデルライフが長くても許されるので、本来ならこんなに急ぐ必要はありません。
なのにどうしてこうも集中しているのか?
それはスポーツカーの息の根を止める騒音規制と燃費規制の施行が迫っているからなのでした。
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もはやクリアは絶望?とっても厳しい騒音規制
R51-03(M1)という国際規格の騒音規制があるのをご存知でしょうか?
この騒音規制は車の走行時(50km/h)に発する車外音量について制限を設けるもので欧州と日本が採用しています。
車の走行時の音は、エンジン音や排気音、タイヤが発する走行音などが含まれます。
このR51-03という騒音規制は、フェーズ1、2、3と段階的に厳しくなっていきます。
2016年からフェーズ1、2021年現在はフェース2に移行しています。
フェーズ2では上限が70~74dbと定義されていて車のランクによって異なります。
一般的な乗用車の場合は70~71db、フェラーリなどハイパワーなエンジンを搭載したスポーツカーで最大で74dbとなっています。
なぜかスーパーカーのクラスは少し優遇されてコンパクトカーになるほど厳しくなっています。
そして次のフェーズ3が2024年から適用されるのですが、その規制値がかなり問題なのです。
コンパクトカークラスで68db、86/BRZレベルで69db、ハイパワーなエンジンを搭載したスポーツカーで72dbとなっています。
どのクラスもフェーズ2と比べて約2db下げなければいけません。
しかし今でも現状の乗用車はエンジン音を中心に音量を抑えて設計されてフェーズ2をクリアしてきました。
ここからさらに2db下げるのは、とてつもなくハードルが高い話なのです。
というのも、タイヤが発する走行音だけでも60db以上あります。
タイヤは路面と接している以上、この音量を抑えることはほぼ不可能な状態。
こうなると内部で絶えず爆発を繰り返しているエンジンや排気音を出すマフラーそのものを無くさない限り、現状から2dbも抑えるのは到底ムリです。
単に吸音材を入れて遮音すれば済む次元の話ではありません。
このため2024年以降に登場する新型車はEV(電気自動車)でなければ規制をクリアできないとされています。
画期的に走行音が静かになるタイヤが発明されない限り内燃機関のエンジンでは実現は難しいでしょう。
たとえ実現出来てもエンジンサウンドを楽しめるスポーツカーはもう登場しません。
世界がカーボンフリーを目指して一斉に電動化へ方向転換し2030~2035年以降はEV(電気自動車)しか販売出来なくなっています。
しかし騒音規制はそれをはるかにしのぐスピードで電動化を強いているのです。
2024年以降に発売される新型車から適用されるフェース3ですが、2026年からは継続生産車も対象となります。
このため2026年以降は次々とスポーツカーが生産終了となる可能性があります。
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さらに追い打ちをかけるタイヤの燃費規制
今のタイヤは性能をわかりやすくするためにウエット性能や転がり抵抗を示すラベリング制度が設けられています。
その中でも燃費性能となると、転がり抵抗の性能が大きな影響を及ぼします。
エコタイヤならまだしも、ポテンザやアドバンネオバ、パイロットスポーツの様なハイグリップタイヤは、グリップ性能を最優先にしているため転がり抵抗がとても大きくなっています。
実は騒音規制と同じくタイヤにもR117-02という性能規制があります。
このR117-02は騒音、ウエット性能、転がり抵抗の3つの項目が定義されていて、ステージ1、2と段階的に厳しくなっています。
こちらも日本では2018年からステージ2の規制値をクリアしたタイヤが新車装着されるようになり、現在は規制をクリアしたタイヤとしていないタイヤが混在している状態になっています。
そして2022年4月以降は規制をクリアしたタイヤ以外は新車装着が認められないことになっています。
騒音対策もさることながら転がり抵抗を減らしてグリップも確保するというのは技術的に相反することになります。
これにはタイヤメーカーも苦心しているそうで、もしかしたら淘汰されるメーカーがあるかもしれません。
このため「ハイグリップタイヤが新車装着される日も、あとわずかでは?」と噂されています。
転がり抵抗の規制でスポーツカーの運動性能を大きく左右するタイヤの性能向上が見込めなくなるのです。
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騒音規制と燃費規制がヤバい!新車のスポーツカーは今のうちに買え!? まとめ
引用:https://toyotagazooracing.com/jp/together/
騒音規制と燃費規制についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか?
これらの厳しい規制のおかげで、エンジンサウンドやエグゾースト、ハイグリップタイヤとスポーツカーの楽しみが次々と封じられていたのでした
今回、ご紹介した騒音規制や燃費規制は乗用車、商用車で規制値が異なっています。
いずれにしてもスポーツカーにとっては販売を継続するのが難しい状況になってきました。
ただでさえ販売台数や利益の少ないスポーツカーですので、メーカーにとって撤退する口実にもなってしまいますね。
この先、長くは作り続けることが出来ないためか、日産では未だに新型GT-Rの話はなく現行モデルをハイブリッド化?、新型フェアレディZも実質ビックマイナーチェンジでしのごうとしています。
ハッキリいえるのは、旧来のスポーツカーらしさを持ったスポーツカーを新車で買えるのは今が最後のチャンスということです。
以降は規制によって官能性がそがれていくと予想されます。
電動化の中でも雇用を守る切り札として期待されている水素エンジン車ですが、これもカーボンフリーの観点ではクリアできても騒音規制や燃費規制には対応できません。
引用:https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/35209944.html
騒音規制でエンジン車が消えるということは、マニュアルトランスミッションも消滅です。
それにしてもうるさい爆音マフラーは論外として、なぜこうも厳しい騒音規制が設けられたのか不思議です。
ちなみにこれらの規制は、あくまで新車販売での話です。
「中古車は継続して購入できるので安心」といきたいところですが、新車販売がストップすれば中古価格がいずれ高騰するのが目に見えそう。
さらにこれらの規制は北米市場には無関係だったりします(笑)
..ということでスポーツカーに興味がある人は、いよいよ思い切って決断する時期にきましたよ?
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