カローラスポーツとプリウスを徹底比較!衝撃ともいえるトヨタの思惑が見えてきた?

トヨタの新世代プラットフォームで開発されたカローラスポーツとプリウス。

この2台は同じハイブリッドシステムや大きさなどほぼ同じで、どちらを選ぶか迷っておられる人も多いのではないでしょうか?

個人的にどちらも運転したことのある立場から2台を比較してみました。

その結果、意外な事実が見えてきました!

カローラスポーツとプリウスを徹底比較! サイズ

カローラスポーツとプリウスは、どちらもCセグメントのハッチバックタイプになります。

この2台はTNGAの設計思想で開発されたGA-Cプラットフォームを使用しています。

しかしホイールベースはプリウスが60mm長く、これが後席足元スペースのゆとりにつながっています。

また、カローラスポーツより125㎜全長の長いプリウスはラゲッジスペースの奥行でも勝っています。

後席に大人を乗せることが多い、またはラゲッジスペースをフル活用されているドライバーならプリウスを選んだほうが無難です。
プリウスのサイドビュー

最小回転半径はカローラスポーツなら「G」「G”X”」、プリウスなら標準グレード(ツーリングセレクション以外)だと5.1mと小回りがききます。

これならどちらかを選んでも駐車場やUターンでも取り回しに苦労することはないでしょう。

 

カローラスポーツとプリウスを徹底比較! エクステリア

エクステリアを比較してみます。

引用:https://toyota.jp/corollasport/

引用:https://toyota.jp/prius/design/

カローラスポーツは典型的な2BOXスタイルのハッチバックデザインに対して、4代目となるプリウスは歴代プリウスと同じく空力を優先したトライアングルシルエットが採用されています。

2015年に4代目として個性的なフロントマスクとテールランプで登場しましたが、国内外で受け入れられず2018年12月にデザインが改められました。

カローラスポーツのフロントはトヨタ車のデザインルールであるキーンルックが採用されています。
カローラスポーツのエクステリア

フロントノーズが低いカローラスポーツにキーンルックの組み合わせでワイド&ローが強調された印象を受けます。

このカローラスポーツはデザインにフットボールをモチーフにしておりリアウインドウを大きく寝かせたデザインが取れ入れられています。
カローラスポーツのリアスタイル
C-HRがアグレッシブなデザインで話題になりましたが、このカローラスポーツもなかなか尖がったデサインといえます。

リアスタイルは日本車の中でもかなりインパクトのあるモデルといえるでしょう。

一方、プリウスはそれまでヘッドランプユニットやテールランプは縦基調のデザインのため腰高に見えていた感がありましたが、横基調にしたため安定感が増しています。

引用:https://toyota.jp/prius/design/

プリウスのリア

4代目プリウスに抵抗を感じていた人もこの変更で見る目が変わったかもしれませんね。

 

カローラスポーツとプリウスを徹底比較! インテリア

インテリアを比較してみます。

カローラスポーツのインパネ
カローラスポーツは横基調のオーソドックスなインパネデザインで、初めての人でも操作に戸惑うことはないでしょう。

 

ナビゲーションのモニタは最も高い位置にあるため視線の移動が抑えられており、運転席からみてもモニタがダッシュボードの先端より低いため視界を妨げません。

プリウスのインパネ
プリウスは伝統のセンターメーターが採用されており、エクステリアだけでなくインテリアも個性的なデザインですね。

 

Aピラーが大きく寝ているのでダッシュボードは奥行があり広大です。

シフトレバーが水平に伸びており初めは戸惑うかもしれませんが、すぐ慣れます。

ただシフトレバーやP(パーキング)ボタンの位置が手前にあった3代目プリウスの方が操作性に優れていたと思います。

カローラスポーツの方がプリウスより全幅が30mm広いのですが、フロントシートに座ると左右の寸法は逆にプリウスの方が広く感じられました。

コンソールボックスもカローラスポーツよりプリウスの方が大きいですね。
プリウスのコンソールボックス

カローラスポーツのエアコン操作パネル周りのデザインは、なかなか高級感があります。
カローラスポーツのエアコン吹き出し口
身長178cmの私が運転席のポジション調整した状態でのカローラスポーツの後席足元スペースです。
カローラスポーツの後席足元

カローラスポーツと同じ条件でのプリウスの後席足元スペースです。
プリウスの後席足元
ここはホイールベースの長さの違いがしっかり表れています。

ただ、カローラスポーツも圧迫感があるものの身長180cmの大人がしっかり座れるだけの空間(膝前でこぶし1つ分程度)は確保されています。

カローラスポーツの運転席からの見た左後方の視界です。
カローラスポーツの後方視界
こちらはプリウスの視界です。
プリウスの後方視界
死角に関しては、いい勝負でしょうか?

Cセグメントのハッチバックとしては平均的なものでしょう。

カローラスポーツのラゲッジスペースです。
カローラスポーツのラゲッジスペース
プリウスのラゲッジスペースです。
プルダウンラゲッジスペース

ラゲッジスペースの容量はVDA方式でカローラスポーツの352Lに対してプリウスは502Lと大差をつけています。

ラゲッジスペースの奥行が約60mmほどプリウスが長いことが大きく響いています。

また、カローラスポーツはバックドアが大きく傾いており、手前の空間は荷物の配置に気を使うことがあります。
カローラスポーツのラゲッジスペース

カローラスポーツよりピアノブラックを多用しているプリウスはホコリや指紋が目立つのが難点です。
コストダウンの一環でしょうが、個人的にピアノブラック処理はやめてほしい..
プリウスの操作パネル

 

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カローラスポーツとプリウスを徹底比較! 走行性能

カローラスポーツの走行
プリウスは4代目で車の基本性能が劇的に向上していますが、これにはTNGAの新世代プラットフォームが大きく貢献しています。

 

高いボディ剛性と低重心に加え路面の追従性が高いダブルウィッシュボーンを採用したおかげで、突き上げもよく抑えられています。

個人的に3代目プリウスには20万km以上乗っていましたが、今のプリウスは車格が上がったよう出来です。
プリウスの足回り

カローラスポーツも足回りの基本構成は同じですが、新開発オイルを使用したダンパーを採用したおかげで低速域での乗り心地は更に向上していました。

また、カーブを旋回中に内側のタイヤにブレーキをかけてコーナリングをアシストする機能があり、カーブが多いワインディングロードではカローラスポーツの方がはるかに運転が楽しいです。

どちらも乗り心地はいいですが、積極的に運転を楽しみたい人には断然カローラスポーツとなるでしょう。

カローラスポーツとプリウスを徹底比較! 安全・運転支援機能

引用:https://toyota.jp/prius/safety/?padid=ag341_from_prius_navi_safety

カローラスポーツはトヨタ最新の安全運転支援パッケージである次世代トヨタセーフティセンスを、プリウスは旧世代となるトヨタセーフティセンス(P)が採用されています。

プリウスもマイナーチェンジで次世代トヨタセーフティセンスが搭載されるものと誰もが予想していましたが、なんと見送られてしまいました!

このため安全・運転支援機能についてはカローラスポーツがプリウスを大きくリードしています。

引用:https://toyota.jp/corollasport/

カローラスポーツにあってプリウスにない機能は以下の通りです。

レーントレーシングアシスト(LTA)

レーダークルーズコントロール作動時に車を車線の中央に保つためステアリング操作をアシストする機能です。
高速道路など車線が明確になっている道路だと、常にステアリングが補正されるため半自動運転といっていいでしょう。
プリウスは車線をはみ出した時に修正するレベルにとどまっています。

リアクロストラフィックオートブレーキ(セットオプション)

後退時に車の左右から接近する車両があった場合、警報を出し衝突の危険がある場合に自動ブレーキが作動します。
プリウスは警報のみとなっています。

プリクラッシュブレーキ(自動ブレーキ)の歩行者検知機能

カローラスポーツは夜間の歩行者や昼間の自転車を検知します。
プリウスは昼間の歩行者のみ検知となっています。

ロードサインアシスト

制限速度や一時停止など道路標識をカメラで認識しメーターパネルに表示します。
制限速度を超えるとドライバーへ注意を促します。

引用:https://toyota.jp/corollasport/

先行車発進お知らせ機能

先行車が発進して一定時間を経過しても車をスタートしないときにドライバーへ注意を促します。

電動パーキングブレーキ/オートブレーキホールド

ブレーキホールド機能を有効にしておくと速度が0km/hとなった時点でブレーキが保持されます。
このため、信号待ちでもブレーキを踏み続ける必要がありません。
アクセルを踏み込むと自動で解除されます。

 

カローラスポーツとプリウスを徹底比較! 購入費用

購入費用を比較してみます。

カローラスポーツは中間グレードの「G」、プリウスは標準グレードの「S」を選択しています。

条件として7インチT-Connect対応ナビ、ETC、バックカメラをオプションに指定しました。

約11万円の差となりました。

カローラスポーツは16インチアルミホイール、電動パーキングブレーキ、次世代トヨタセーフティセンスがあるので単純に比較は難しいところもありますが、この価格差をどうとらえるかはあなた次第です。

 

カローラスポーツとプリウスを徹底比較! 実用燃費

ガソリンスタンドの給油機

購入費用で選択したグレードの燃費を比較してみます。

実燃費は燃費比較サイトの「e燃費」を参考にしています。

比較してみるとJC08モードのカタログ燃費では約3km/Lの差がありましたが、実燃費ではそこまでの差はないようです。

このためガソリン代を含む維持費はほぼ同等と判断していいでしょう。

 

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カローラスポーツとプリウスを徹底比較! まとめ

引用:https://toyota.jp/corollasport/

カローラスポーツとプリウスを徹底比較してみましたが、いかがだったでしょうか?

同じTNGAのGA-Cプラットフォームを使用しているカローラスポーツとプリウスですが、カローラスポーツが後発ということもあり性能や装備でリードしていました。

プリウスもマイナーチェンジで巻き返してくるかと思われましたが、デザインの変更とコネクティッドの対応にとどめられています。

どちらもトヨタにとって主力モデルにもかかわらず、このような差を付けているのはなぜでしょうか?

引用:https://toyota.jp/prius/design/

考えられるのはトヨタがプリウスが担っていた役割をカローラへ引き継がせようとしていることです。

プリウスはハイブリッド車が人気の日本国内がメイン市場ですが、カローラは世界各地で販売されており世界戦略車となっています。

ちなみに世界で最も販売台数の多い車はカローラです。

このため、このあと登場するカローラセダン、カローラワゴンと共にカローラシリーズに販売を集約させる目的があると思われます。

というのもプリウスは海外での販売が低調していることやハイブリッド車が普及したこともあり役割を終えたとする見方があるからです。

国民車といっていいくらい街中にあふれているプリウスですが、その存在が危うくなっているんですね~

カローラスポーツのエクステリア

一方、カローラスポーツは欧州の手強いライバル達とガチで勝負を挑むべく気合を入れて開発されており、これからもブラッシュアップしていくことでしょう。

まとめますと、広さや燃費を重視するならプリウス、走る楽しさと安全を重視するならカローラスポーツになります。

個人的には夜間の歩行者を検出してくれる次世代トヨタセーフティセンスを搭載したカローラスポーツをおすすめします。

是非試乗してみてくださいね。

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キャッチ画像引用:https://toyota.jp/corollasport/
キャッチ画像引用:https://toyota.jp/prius/design/

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