クルーズコントロールという一定速度で巡航する機能を使ったことはありますか?
自動運転技術の発達に伴い、クルーズコントロールの機能や精度が各段に向上しています。
気になるクルーズコントロール(オートクルーズ)の種類や仕組み、燃費への影響、さらには搭載車種を紹介します。
2021.5.2 搭載車種を全面改訂
クルーズコントロール(オートクルーズ)種類と仕組み
クルーズコントロールはその名の通り、車の巡航速度をコントロールする機能です。
巡航速度を設定すれば、足でアクセルを操作しなくても車のシステムがドライバーに代わってアクセルをコントロールします。
高速道路の長時間の運転ではずっと右足が拘束され疲労につながるところを、この機能がドライバーの負担を和らげてくれるので一度使ったら手放せません。
このクルーズコントロール(オートクルーズ)には2つの種類があることをご存知でしょうか?
・クルーズコントロール(CC)
・アダプティブクルーズコントロール(ACC)
クルーズコントロールは以前からありましたが、最近では後者のアダプティブクルーズコントロールを採用する車が増えています。
それぞれについてみていきましょう。
クルーズコントロール(CC)
ドライバーが設定した巡行速度を維持してくれます。
設定できる速度は制限があり、車種によって異なります。
クルーズコントロールが動作中はドライバーは速度を維持するためのアクセル操作から解放されます。
ただし、先行車の存在に関係なく速度が維持されるので、先行車の減速や停止に合わせてドライバーによるブレーキ操作が必要になります。
先行車がいない場合は快適ですが、先行車がいる場合はドライバーが常に車間距離を監視し続ける必要があり使用出来るシーンが限られています。
余談ですが、最近の車ではアクセルの操作量を伝えるのに従来のワイヤー式ではなく電気信号式(フライバイワイヤー)に切り替わりつつあります。
ワイヤー式のクルーズコントロールでは動作中はアクセルペダルが動きますが、電気信号式では変化はありません。
ちなみにクルーズコントロールが設定されていない車でも、社外品で後付けが可能なものもあります。
アダプティブクルーズコントロール(ACC)
ドライバーが設定した巡行速度を維持するのは同じですが、こちらは先行車との車間距離も維持します。
設定速度以下で先行車が走行中は、車間距離を維持しながら先行車の速度に追従して走行します。
このため追従式クルーズコントロールとも呼ばれています。
仕組みとして、ミリ波レーダーやカメラを使って先行車との車間距離を検出し、設定された車間距離を維持するために必要なアクセルとブレーキ操作をおこなっています。
引用:https://toyota.jp/safety/
これだとドライバーはアダプティブクルーズコントロールが作動中はアクセルとブレーキ操作から足が開放され、運転による疲労が劇的に抑えられるのです。
これにより先行車の多いシーンでも利用することが可能になっています。
主流になってきたアダプティブクルーズコントロール
引用:http://www.suzuki.co.jp/car/baleno/safety/
アダプティブクルーズコントロールについて詳しくみていきましょう。
大きくわけて2つあるアダプティブクルーズコントロール
先行車に合わせて車間距離や速度を維持してくれる便利なアダプティブクルーズコントロールですが、全車速対応のタイプと最低速度が設定されているタイプの二つに分類されます。
最低速度が設定されているタイプでは、その速度を下回るとクルーズコントロール機能がキャンセルとなります。
多くは30~40km/hでキャンセルとなるものが多いようです。
たとえば先行車が減速していく場合、クルーズコントロールも先行車に合わせて減速を始めます。
しかし先行車の速度が40km/hを下回り、自車の速度も40km/h以下となった時点でクルーズコントロールはキャンセルされてしまいます。
このときは車は惰性で進んていますので、ドライバーがブレーキ操作をおこない減速や停止をする必要があります。
このため、流れの悪い道路やノロノロ運転など渋滞している道路ではクルーズコントロールが機能しません。
対して全車速対応のタイプでは時速0km/hの完全停止状態までサポートしてくれます。
先行車が減速ののちに停止すれば、自車もそれに合わせて停止します。
このときクルーズコントロールは待機状態となります。
先行車が発進したのを見てレジュームボタンを押すと発進を含めてクルーズコントロールが再開されます。
ノロノロ運転など渋滞している道路でもわずらわしいアクセルやブレーキ操作が不要となるので、全車速対応のタイプの方がはるかに便利です。
ただ、注意しなければならないのが完全停止は自動ブレーキとは違う点です。
アダプティブクルーズコントロールが先行車のどんな減速でも対応できるわけではありません。
先行車が急ブレーキを踏んだ場合はクルーズコントロールではなく自動ブレーキが作動します。
各メーカーの名称
アダプティブクルーズコントロールは、メーカーにより様々な呼び方があります。
トヨタ/レクサス・・・レーダークルーズコントロール
日産・・・インテリジェント クルーズコントロール
ホンダ・・・アダプティブクルーズコントロール(ACC)※
スバル・・・全車速追従機能付クルーズコントロール
マツダ・・・マツダレーダークルーズコントロール(MRCC)
三菱・・・レーダークルーズコントロールシステム
スズキ・・・アダプティブクルーズコントロール
ダイハツ・・・レーダークルーズコントロール
メルセデスベンツ・・・ディスタンスパイロット・ディストロニック他
BMW・・・アクティブクルーズコントロール
VW・・・アダプティブクルーズコントロール
アウディ・・・アダプティブクルーズコントロール
ボルボ・・・アダプティブクルーズコントロール
※ホンダでは完全停止までサポートしているモデルは渋滞追従機能付と表現しています。
クルーズコントロール(オートクルーズ)で燃費は向上するか?
一定の速度を維持しながら巡行する場合、クルーズコントロール(オートクルーズ)を使った方が燃費が伸びます。
というのもドライバーの技量にもよりますが、アクセル操作で速度を維持するのは、たとえ平坦な道路であっても中々難しいものなのです。
長時間の運転となれば無意識に減速したり加速したりの繰り返しをしています。
その点、クルーズコントロール(オートクルーズ)は速度維持に必要なアクセル操作を効果的にコントロールしていますので加減速のバラつきが少なく、結果として燃費の向上につながっていきます。
しかし、アダプティブクルーズコントロールを使って車間距離を維持する運転では、逆に燃費が悪化するケースがあります。
クルーズコントロールが設定された車間距離を詰めようとアクセル操作をおこなうわけですが、時としてムダな操作となるケースがあるのです。
たとえば先行車が目前の赤信号や渋滞のため減速や停止をしたとします。
しかし車のシステムには、そのような交通の流れを読む能力がありませんので設定された速度や車間距離を維持しようとします。
このため遠くで信号待ちをしている先行車に猛然と加速して接近し、手前で強めのブレーキがかかるようなことがたびたびおこります。
ドライバーであれば、その先で停止が必要であれば無理に加速や車間距離を詰めようとする運転はしませんよね。
このように通行量の多い道路や流れの悪い道路ではアダプティブクルーズコントロールを使うと燃費が悪化するのです。
ちなみにスバルの運転支援パッケージであるアイサイトver3ではカラーカメラで先行車のブレーキランプを判断する制御が含まれています。
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クルーズコントロール搭載車種一覧 (国産車)
引用:https://toyota.jp/safety/
軽自動車も含めて国産車のほとんどはクルーズコントロールを設定しています。
ここでは国産車でアダプティブクルーズコントロールを搭載している車種をまとめています。
標準装備やグレード別、オプション設定になっているものなど様々です。
※‥完全停止はサポートしていません
MIRAI
クラウン
カムリ
プリウス/プリウスPHV
カローラシリーズ(3ナンバー)
ヤリス※
アルファード
ヴェルファイア
ハリアー
RAV4
C-HR
ヤリスクロス
ライズ
ランドクルーザー
ランドクルーザープラド
GRスープラ
フーガ
スカイライン
ノート
リーフ
エルグランド
セレナ
エクストレイル
キックス
ルークス
デイズ
アコード
クラリティ
インサイト
シビックハッチバック
グレイス※
C-RV
ヴェゼル
ステップワゴン
オデッセイ
フリード※
フィット
シャトル※
N-WGN
N-BOX
インプレッサ
XV
フォレスター
レヴォーグ
マツダ3
マツダ2
CX-8
CX-5
CX-3
MX-30シリーズ
アウトランダー
エプリクスクロスPHEV
エプリクスクロス
デリカD:5
デリカD:2
ekシリーズ
スイフトスポーツ
クロスビー
ソリオ
ソリオバンデッド
エスクード
アルティス
ES
IS
LC
RC/RC F
CT※
RX
NX
UXシリーズ
LX
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クルーズコントロール(オートクルーズ)仕組みや燃費への影響は? まとめ
クルーズコントロールについて仕組みや燃費について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
クルーズコントロールは徐々にアダプティブクルーズコントロールが主流になりつつあり、一般のドライバーにもかなり浸透してきました。
ホンダのN-BOXが搭載したのを皮切りに、軽自動車でも安全/運転支援システムが充実したモデルが各メーカーから登場しています。
アダプティブクルーズコントロールは初歩的な自動運転技術ですが、効果的に使用すれば運転の疲労を軽減してくれる素晴らしい機能です。
また、最近ではアダプティブクルーズコントロールと車線中央維持機能を組み合わせたものも増えています。
代表的なものとしてトヨタのセーフティセンスやスバルのアイサイトがあります。
まだ、「使い方がよくわからない」とか「怖い」ということで避けている人もいるとは思いますが、理想としてすべての車がアダプティブクルーズコントロールを利用すれば自然渋滞も発生しなくなるでしょう。
巡行走行では積極的に利用することで燃費の向上も期待できます。
アダプティブクルーズコントロールは一層普及が進み、やがては標準装備が当たり前の機能になるかもしれませんね。
高速道路を走行したときは、ぜひ一度お試しすることをおススメします。
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