ヤリス | 新型 | ハイブリッドモデルを試乗して評価してみました

新型ヤリスを斜め前から見る

トヨタの新しい設計思想TNGAによって開発された新型コンパクトカー、ヤリス。
新型ヤリスはラリー競技のベース車両も念頭に開発されており、その走行性能に注目しています。
今回、カローラスポーツ乗りの視点で新型ヤリスのハイブリッドのZグレードに試乗して走りをチェックしてみました。

新型ヤリス ハイブリッドのZグレードに試乗 シートを調整してみると...

今回、試乗したのはハイブリッドのZグレードになります。
モデリスタのエアロパーツが装着されていました。
新型ヤリスのフロントマスク

試乗にあたって、まずはきちんとドライビングポジションが取れるかをチェックします。
ただの道具としての車なら適当にシートをセットしてGO!でもいいかもしれませんが、新型ヤリスは走って楽しいか?という点もチェックするならきちんとドライビングポジションが調整できるかは自分にとって重要です。
新型ヤリスの運転席

早速、座ってみてシートポジションを調整してみます。
このヤリスにはテレスコピック機能があるので微調整が出来るのがうれしいところ。
ちょっと、座面が高いのでシートリフターを操作して下げようとするのですが….

「あれ、これ以上下がらないの?」

シートリフターで最も座面を低い位置まで降ろしたものの身長178cmの私にとってまだ高くダッシュボードをやや見下ろすような運転姿勢になっていました。
「お前の座高が高いだけだろ?」というご指摘もあるかと思いますが、国産車でこのようなことはたびたびあります。
SUVのライズやC-HRも、やはり自分にとっては少し高めのドライビングポジションになっています。
以前、シート専門店のスタッフから聞いたのですが、国産車用のシートは身長170cmを基準に設計されていると教えてもらったので、高いと感じるのも仕方のないのかも?

さらに私の場合、背もたれを立ち気味にして体に対して出来るだけステアリンが正対する位置関係を理想としているのでなおさら違和感を覚えてしまうのです。

新型ヤリスZグレードのフロントシート

「もし新型ヤリスに乗り換えるならシート交換かな~」と考えていたところ、後でわかったのですがGグレードやXグレードのシートは事情が違っていました。

GグレードやXグレードのヘッドレスト一体型シートの場合、Zグレードより座面の高さ調整の幅が大きいのです。
このためGグレードやXグレードだと身長178cmの自分でもすんなりドライビングポジションが決まりました。

考えられる原因としてはZグレードやGグレードにオプションのコンフォートシートに採用されているイージーリターン機構だと思われます。
新型ヤリスのイージーリターン機構
手動のシートながらスライド位置をメモリーしておけるので便利なのですが、この機構のために座面の高さ調整幅が狭められています。

...とはいっても自分の場合スポーツ走行も想定しているため見下ろすポジションを避けますが、見下ろす方が運転が楽なのも確かですね。

同じレベルの身長の方でも普段の運転姿勢によっては問題ない人の方が多いでしょう。

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新型ヤリス ハイブリッドのZグレードに試乗 気になる走行性能は?

新型ヤリスのテールランプ

今回試乗する新型ヤリスのハイブリッドシステムには新開発ダイナミックフォースエンジンの1.5Lが採用されています。

ではスタートボタンを押して始動、車をスタートさせてみます。
ハイブリッドなので動き出しはモーター駆動で静かに加速、ディーラーは幹線道路に面しているため進入後、一気に加速してみます。
やはりこのサイズで1.5Lエンジン+モーターなので軽々と加速していきますね~
新型ヤリスのエンジンルーム
普段、1.8Lのハイブリッド車に乗っているので3気筒ってどうなんだろう?と思ってみましたが、音、振動共にまったく気になりません。
この新開発ダイナミックフォースエンジンですが、エンジン音がプリウスやカローラスポーツのものとは違い耳障りなサウンドではないのでいいところです。

走り出してすぐ感じたのは、以前のヴィッツとは明らかに走行フィールが違うことです。
コンパクトカーは軽さのおかげで軽快に走るのもののステアリング操作と車の動きがリンクしない印象がたびたびありますが、このヤリスはボディ剛性の高さからくる一体感をしっかり感じます。
いい意味で軽快感がありません。モーターやバッテリーを搭載しているためディーゼルエンジンを搭載したマツダ2(旧デミオ)に似た重厚感さえ感じます。

新型ヤリスのステアリング

またステアリングの手ごたえが絶妙で軽すぎるということもなく、自分にとっては意外にダイレクト感のあるハンドリングでした。

乗り心地はフワフワではなく、もちろん跳ねるようなこともありません。
万人向けにもう少しソフトな乗り心地を想像していましたが意外に少し硬め?に感じました(自分はこの方が好みです)

運転して気になったのが液晶デジタルメーターの視認性です。表示エリアが狭く速度とシフトポジション以外は文字が小さい上にごちゃごちゃして見辛いですね~。

新型ヤリスのメーターパネル

あと、これは私が電動パーキングのオートホールド機能に慣れてしまったためですが、信号待ちでブレーキを踏み続けなければならないのが今時の車として残念です。

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新型ヤリス ハイブリッドのZグレードに試乗 わかってはいましたが...

試乗して走行性能が乗る前の想像とはいい意味で裏切ってくれた新型ヤリスですが、残念ながら私がこの車を選ぶことはありません。

その決定的な理由とは...
レーダークルーズコントロールが30km/hでキャンセルされることです。

減速する先行車に合わせて速度を落としていき30km/hを切った時点で「ピッ」と音がしてクルーズコントロールが解除されてしまい、そこからは自分でブレーキ操作をおこない車を停止させる必要があります。
減速から停止に至る過程で途中からドライバーによる操作を強いられるのです。
3代目プリウス(30系)やCT200hがこのタイプですね。
新型ヤリスのフロントグリル
クルーズコントロールを使用しない人からすれば「何をほざいいているのか?」というところでしょうけど、毎日クルーズコントロールを使い倒している自分にとって全車速に対応していないクルーズコントロールの車は選択肢に入りません。

レーントレースアシスト機能よりこっちが先だと思うんだけどな~

また全車速対応のクルーズコントロールであれば、電動パーキングでなくてもブレーキを踏んで停止中にセットすることで停止状態を保持できるのですが、0~30km/hの速度域に対応していないヤリスではこのワザも使えません。

このクラスのライバルであるフィットやマツダ2は、いずれも全車速対応のアダプティブクルーズコントロールに対応しておりフィットに至っては電動パーキングも装備しています。
新型としてデビューしておきながら、いきなり装備面で劣るのはどうなんでしょう?
「これでも売れるから問題ない」という見解だとするといやらしいですね~

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ヤリス 新型 ハイブリッドを試乗してみました まとめ

新型ヤリスのエクステリア
新型ヤリスのハイブリッドモデルを試乗した感想をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?

名前がヴィッツからヤリスに変わったこと以上に、走行性能が大きく引き上げられていました。

運転している感覚が希薄な国産車が多い中、このヤリスは動的質感がCセグメントやDセグメントにも劣っていません。

これならスペースや利便性を優先している国産コンパクトカーの中で別格の存在となりそうです。
(操縦安定性を指しています)

これだとGRヤリスより身近な存在となるヤリスGRスポーツも期待してしまいます。

それだけに電動パーキングとクルーズコントロールの件が残念でなりません。

欧州ヤリスの運転席
引用:https://www.netcarshow.com
電動パーキングや全車速クルーズコントロールは、今後軽自動車でも当然の装備となりつつあるだけに早期の見直しを期待したいところです。(GRスポーツは電動パーキングかも?)

新型ヤリスのスタイルや内装(インテリア)、カラー、1.0Lモデルについてもまとめていますのでチェックしておいてくださいね。
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