日本車や輸入車を乗り比べて違いを大きく感じさせられるものとしてシートがあります。
体格次第でシート交換という選択についてまとめています。
万人に合うシートなんて存在しない
みなさんは初めて乗る車で、シートの調整に戸惑ったりシートサイズに不満を持ったことはありますか?
いろんな車を乗り比べることが好きな私ですが、シートに座った瞬間「あ、こりゃダメだ」と思わせる車に時々遭遇します。
これは車がダメというわけではなく、シートポジションの調整幅が足りなくて自分に最適なドライビングポジションが取れなかったり座面が小さすぎることです。
シート形状が身体にフィットするかしないか?、長時間座って疲れないか?は、また別問題です。
シート設計の基準サイズは複数ある!?
以前、シート専門メーカーで有名なレカロのプロショップで、「国産車は身長170cmくらいを標準体型としてシートが設計されている」と聞かされました。
気になって調べてみると、シートを設計するとき基準となる体格の工業規格がいくつかあることがわかりました。
日本専売モデルになるとJM50という規格(身長165cmで日本女性の約50%をカバーするサイズ)、海外向けモデルではAM50(身長175cmでアメリカ人の約50%をカバーするサイズ)を意識して設計されているそうです。ちなみに輸入車は後者の大きい体格を基準に設計されています。
確かに身長178cmの私が軽自動車に座ってみるとシートのサイズの小ささに戸惑う一方で、北米がメイン市場として開発されているトヨタのRAV4に座ってみると、ピッタリフィットしていました。
ちなみに文部科学省によると日本人男性の身長分布はこうなっています。
自動車のシートは万人が運転することを想定して基準サイズから前後に余裕のある設計となっています。
とはいえJM50とAM50の2つの規格があるのなら、身長178cmの私だと明らかに後者で設計されたシートが適切なのは言うまでもありません。
逆に小柄な女性で明らかにアイポイントが低い状態で運転されているドライバーを見かけますが、私と逆の悩みを抱えています。
身長175cm以上?が抱える悩み
身長が高いと座高も高くなるのでシートに座るとアイポイントが高くなってしまいます。
なのでシートリフターで座面高さを下げて調整するのですが、目いっぱい下げてもまだアイポイントが高いという国産車がたくさんあります。
エントリーグレードになるとシートリフターがない車もあり、もはやお手上げです。
この場合は、見下ろすような運転姿勢になりステアリングのポジションもおかしくなります。
運転していても終始違和感しかありません。
カローラシリーズでは、大きなディスプレイオーディオがよく問題視されています。
ディスプレイの筐体が大きすぎてダッシュボードから先の視界の一部を遮ってしまうのが理由ですが、「ならばシート座面を高くすればいいじゃないか..」という人(自動車ジャーナリストでも)もいますが、それはドライビングポジションを無視した考えです。
最近の車はステアリングにチルト機構がついてるので角度の調整は出来ますが、上下の調整は出来ません。
座面の高さを上げれば身体に対してステアリングは傾ける必要が出てきます。
チルト調整で大多数の人は馴染んでいるのかもしれませんが、私はどうにも引っかかることが多いのです。
本来、ドライビングを極めるなら身体とステアリングが正対しているのが理想です。
極端な例でいればF1のようなフォーミュラーカーのイメージですね。
つまり座高が高いのに座面の高さを上げると、ステアリングとの位置関係が崩れてしまうのです。
おそらく国産車しか乗っていなければ、こんなものだとあきらめていたかもしれませんね~
しかしぴったりフィットする輸入車のシートを知ってしまうと不満が出てきます。
また、体格の違い以外に人によって求める運転姿勢の違いも出てきます。
リラックスできるポジションか、的確に車を操るのに適したポジションかは人それぞれなので、同じ身長でも評価が分かれます。
私個人としては後者を好むため、ステアリングに余計な角度が付くのは避けたいところ。
本来なら服と同じようにシートサイズが選べればベストなのですが、国内で身長175cm以上は少数派なので仕方ありません。
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ほとんどの市販車はシート交換が可能
お気に入りの車だけどシートの問題であきらめたり、身体に合っていないのを我慢して乗っていませんか?
そんなときは、ぜひシート交換をおススメします。
とはいえ「シート交換なんて大げさだろ」と思われたのはないでしょうか?
以前の私のその一人で「あんなの走り屋のアイテム」と偏見を持っていました。
しかし、ふとしたことがきっかけでレカローシートに座る機会があり、試してみるとこれが快適でした!
「めちゃくちゃ身体がフィットする!」
「包まれ感が半端ない!」
激しい走行で生じるGから身体を保持するバケットシートならまだしも、見た目は普通のシートにしか見えないコンフォートシートでも純正シートより身体をしっかり保持してくれるのです。
さすが、旅客機をはじめ世界中で愛用されているメーカーの製品だけのことはあります。
シートの出来の良さや腰痛対策シートについては別の機会に語るとして、シート交換のもう一つの目的はベストなドライビングポジションにシートを設置できる点です。
レカロシートなど交換シートでは、各メーカーの車種に応じた専用のシートレールが発売されていて、中には座面高さや取付角度が調整できるものが用意されています。
シートはもちろん、シートレールもドライバーの体系に合わせて設置することで最適な運転環境が実現できるのです。
純正シートに使われるシートレールでは調整できる様になっていないので、純正シートを使う限りポジションの問題は解決できません。
正しいドライビングポジションと疲れ知らずのシートのコンビネーションで、きっと運転が楽しくなることでしょう。
特にサーキットなどスポーツ走行はもちろん、ワインディングロードでドライビングを楽しむ人には絶対おススメです。
(個人的には車高調やローダウンより、はるかに優先度が高いアイテムだと思っています)
ちなみにシートレールは各メーカーの車種ごとに用意されていて、過去に販売されたモデルはもちろん新型モデルでもかなりの確率で提供されています。
引用:https://apps.recaro-automotive.jp/
気になる人はチェックしてみてくださいね。
レカロシートの公式サイト
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シート交換のススメ そのシート、あなたの体格に合ってますか? まとめ
シートやポジションが身体に合わないときはシート交換という方法をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
せっかく欲しい車を手に入れてもシートポジションや身体の姿勢が原因でストレスを抱えては台無しです。
純正シートでフィットするのが一番理想ですが、体格の問題から身体に合わないと思ったら思い切ってシート交換も選択肢に加えてみてください。
レカロシートなど社外品のシートは耐久性があり、へたりや破損しても修理が可能です。
そのため車を乗り換えても、ずっと同じシートを使い続けているドライバーも大勢います。
シートは目的に応じて10万くらいからいろいろ選べるようになっていますが、永く使えることを考えればシート交換も決して高い買い物ともいえません。
ちなみに交換シートではレカロと並んでブリッド(BRIDE)も有名です。
ただ、個人的には座面長さが調整出来るシートがラインナップされているレカロの方が好みです。
これがあると太ももがしっかり保持されるので長距離走行がとっても快適!!
最近ではシートヒーターも装備しているものも増えてきましたので、より身近な存在になっています。
ところで今回はシートに直目しましたが、実はベストなドライビングポジションが取れてもダメなときがあります。
このようにメーターパネルの上部が隠れてしまうケースです。
まさかメーターを見るためにドライビングポジションを崩すわけにもいかないので、こればっかりはどうしようもないんですよね~(泣)
ディーラーに下取りしたらもったいない!!
あなたの愛車、走行距離が
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